リフレッシュの時間

自分の思いつくままに、好きなことを書いています

#絵画

美術史・ロマン主義

19世紀に入って登場したロマン主義は、新古典主義と真っ向から対立しました。 ロマン主義は、新古典主義を意識してか、荒々しいタッチに強烈な色彩で描きます。 「その特徴は、理性よりも感情、静的な調和よりは動的な緊張を尊重する点にあり、劇的な同時代…

美術史・新古典主義

いよいよフランス革命が勃発するという頃、享楽的なロココ文化への反省から ルネサンス期の古典にならい古代理想美を見直そうとする動きが始まっていました。 それが新古典主義です。その名の通り「新しい時代の古典主義」です。 ちょうどポンペイ等の遺跡の…

美術史・ロココ

18世紀には、17世紀のバロックの劇的な力強さと打って変わって 優美で繊細で、典雅な美学を求めたロココが登場しました。 ロココの語源は、「ロカイユ」で、ロカイユとはバロック庭園での人工洞窟を飾った小石や貝殻を指すそうです。 その曲線的なイメージか…

美術史・バロック

時は17世紀。この17世紀のヨーロッパの芸術を総称してバロックと呼ぶそうです。 バロックとは、語源はポルトガル語の「バロッコ(barocco)」で、「歪んだ真珠」を意味するそうです。 なぜ、この時代の芸術は、「歪んだ真珠」なのでしょう? その例の一つと…

美術史・マニエリスム

マニエリスム。語源は「マニエラ」で、イタリア語で「手法」や「様式」を表すそうです。 ルネサンス全盛期のミケランジェロやラファエロたちの「マニエラ」を形式的にまねただけ という否定的な意味で名づけられたそうです。 具体的には、ミケランジェロのシ…

美術史・ルネサンス

ルネサンスについて、出来る限り簡単にまとめます。 「ルネサンス」とはみなさんご存知のとおり、「再生」を意味する言葉。 では、何を再生するかというと、「古代ギリシャのリアルな肉体表現」です。 ここまでは、なんとなく世界史の授業などで学んで知って…

美術史概観

このたび、もっと美術史について知りたい!と思い、美術史について書いてある書籍を数冊借りてきました。 その中で、文字は小さいけれど、分かりやすく、かつ、歴史的背景を踏まえて当時の美術が語られている点、また、専門的なことにも触れている点などから…

ボストン美術館展~バルビゾン派・印象派 編~

昨日はボストン美術館展の肖像画と宗教画について書きましたが、このボストン美術館展は見所が満載でした。 Ⅳ章の「描かれた日常生活」では、ミレーを初め、農村の労働場面を描いた画家の作品が展示されていました。 『馬鈴薯植え』(1861年頃) ジャン=フ…

ボストン美術館展~肖像画・宗教画 編~

六本木ヒルズの森美術館で開催されているボストン美術館展、行ってきました!楽しかった~ 展示数80点の名作揃いで非常に充実していて、満腹状態になりました。 16世紀の宗教画から20世紀マティスまで幅広くあり、展示内容は以下の8つのテーマに分けられて…

『ルノワール―伝統と革新』展 -その2-

前回の記事に引き続き、『ルノワール―伝統と革新』展からです。『ルノワール―伝統と革新』公式HP 前回は、この美術展で私が最も面白かった点をご紹介しましたが、 2番目に興味深かった点は、ルノワールの“アングル様式”です。 アングルは、新古典主義の画…

『ルノワール―伝統と革新』展 -その1-

国立新美術館で4/5まで開催中の『ルノワール―伝統と革新』展に行ってきました。 『ルノワール―伝統と革新』公式HP こちらの美術展はルノワールの作品を以下の4つの特徴に分けて紹介したものです。 第Ⅰ章 ルノワールへの旅 第Ⅱ章 身体表現 第Ⅲ章 花と装飾…

“長谷川等伯 展”

東京国立博物館で開催中の長谷川等伯展に行ってきました。 3月22日まで開催しています。没後400年特別展長谷川等伯・公式HP 長谷川等伯は、好きな絵師なので楽しみにしていました。 今回の展覧会は、タイトル通り、長谷川等伯だけにスポットを当て、 長谷…

ボルゲーゼ美術館展

東京都美術館で4月4日まで開催中のボルゲーゼ美術館展に行ってきました。 ボルゲーゼ美術館とは、ローマの北東部にある美術館で、 名門貴族のボルゲーゼ家が収集した美術作品を展示している美術館です。 ご参考:ボルゲーゼ美術館HP 美術作品は、ルネサ…

皇室の名宝展第1期2 -『花鳥十二ヶ月図』 酒井抱一とその他-

美しくて見とれてしまった作品が、酒井抱一の『花鳥十二ヶ月図』です。 本当に見惚れてしまいます。その構図、筆遣い、色合い、すべてが完璧に感じられました。 十二ヶ月のうちのどの作品もそれぞれの美が描かれていました。 中でも、私が特に好きだと感じた…

皇室の名宝展第1期1 -『動植綵絵』 伊藤若冲-

今日が第1期開催最終日、ギリギリセーフで行ってきました。 皇室の名宝展 第1期です。 大変な人の数でした。人が展示品に3層にも4層にも群がっていて、 前列で見るには長~い順番を待ってゆっくーりゆっくーり歩きながらの忍耐の鑑賞でしたよ。 一番面白…

ルーブル美術館展―美の宮殿の子どもたち

国立新美術館で開催されているルーブル美術館展に行ってきました。 現在、東京では2つのルーブル展が開催されていますが、 私が行ったのは、『ルーブル美術館展―美の宮殿の子どもたち』のほうです。 もう一方は、国立西洋美術館で6月14日まで開催されている…

三井寺展 4 “両界曼荼羅図”

立て続けに記事を書いていますが、 そのものを見た印象を忘れないうちに記憶にとどめておきたいために書いています。 次にご紹介するのは、曼荼羅図。 曼荼羅図って、おそらく実物を見たのは初めてではないかと思います。 例えば、最近はやりの(?)ヒーリ…

“枯木猿猴図” 長谷川等伯 ~妙心寺展~

少し期間が空いてしまいましたが、再び妙心寺展の展示品を少しご紹介します。 私は、妙心寺展は展示期間の「後期」に行ったのですが、 そのため、あいにく鑑賞できなかったのがこちらの作品。 展覧会に行って、この作品が前期に展示されていたことを知りまし…

“花卉図屏風” 海北友松 ~妙心寺展~

前回に引き続き、妙心寺展での印象に残った作品のご紹介です。 個人的な備忘録も混じっていますので、みなさま、ご了承ください。 今回は図録も買っていないため、おまけにネットで画像を探しても全く見つからないので、大変残念なのですが、 “渓山問奇図” …

“達磨像”白隠慧鶴 ~妙心寺展~

先日、東京国立博物館で開催されている妙心寺展に行ってきました。 妙心寺は、禅宗のお寺であり、古くから天皇家とゆかりがあり歴史ある寺社なので、 この展覧会では禅宗の歴史やそれにまつわる「書」や「絵画」などが展示されていました。 詳しくはこちら→…

鈴木其一 “歳首の図” ~大琳派展~

来月頭に、妙心寺展に行くことになりました。ワーイ!! 妙心寺展の詳細はコチラ→http://www.myoshinji2009.jp/index.html 禅の歴史や文化を知ることができそうです♪ ということで、久しぶりに、日本美術の記事をお送りします。 以前行った大琳派展で印象に…

日経日本画大賞展

日経日本画大賞展に行ってまいりました。ニューオータニ美術館です。 若手の日本画家を表彰した展覧会です。 「若手」だし、と、そんなに期待せずに行ったのですが、予想外に良かったです♪ こちら↓にその詳細があります。 http://www.newotani.co.jp/group/m…

“雨中桜花楓葉図”鈴木其一 ~大琳派展~

ここ最近、各地で紅葉が真っ盛りのようで、みなさまのブログをご訪問して美しい紅葉の写真を眺めていたら、 自分が前に大琳派展で展示されていた美しい紅葉の作品に感動したのを思い出しました。 鈴木其一の“雨中桜花楓葉図”です。 鈴木其一 “雨中桜花楓葉図…

アンドリュー・ワイエス展

先日、アンドリュー・ワイエス展に行ってまいりました。 アンドリュー・ワイエスという芸術家、初めてその名前を耳にしたのですが、 アメリカの20世紀の画家で、現在もご活躍中です。 絵画は、テンペラという技法の絵画と水彩画が中心で、油絵は描いていませ…

“伊勢物語図色紙 芥川” 伝 俵屋宗達 ~大琳派展~

前回に引き続き、大琳派展で特に印象に残った作品について書きます。 今回は、こちら。 伝 俵屋宗達 “伊勢物語図色紙 芥川” 江戸時代 17世紀 奈良・大和文華館蔵 この作品、作品名どおり、伊勢物語中の芥川の場面を描いた作品です。 伊勢物語とは、みなさん…

“桜芥子図襖”伝 俵屋宗達 ~大琳派展 ~

昨日、11月16日まで東京国立博物館に開催されている大琳派展に行ってまいりました!! ずっと行きたいと思っていた念願の展覧会、いやあ、本当に感極まる内容でした。 何度でも観にいきたいくらいです。(本当にもう一回観にいこうかな~?!) この展覧会の…

“ヴィルヘルム・ハンマースホイ展”―国立西洋美術館―

国立西洋美術館で開催されているヴィルヘルム・ハンマースホイ展に行ってきました。 ハンマースホイという画家、初めて知ったのですが、19世紀末のデンマークの画家です。 全体的にどの作品も、色使いは、グレー、灰色です。 描いている対象も、建築物、人通…

“イルリヒタ(Irrlichter)” グスタフ・クリムト

“イルリヒタ(Irrlichter)” 1903年 グスタフ・クリムト 先日訪れた青山ユニマット美術館で特別公開されていました。 この絵の横に掲示されていた「解説」には、 女性の永遠性とか生と死とか、そんなことが書かれていましたが、 正直なところ、私は「解説」は…

“アンドレ・ボーシャン”と“グランマ・モーゼス”

アンドレ・ボーシャンとグランマ・モーゼス展に行ってきました。 場所は、新宿の、損保ジャパン東郷青児美術館です。 アンドレ・ボーシャンとグランマ・モーゼス、いずれも現代の画家です。 アンドレ・ボーシャン(André BAUCHANT 1873-1958) フランス ロア…