リフレッシュの時間

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“桜芥子図襖”伝 俵屋宗達 ~大琳派展 ~

昨日、11月16日まで東京国立博物館に開催されている琳派に行ってまいりました!!

ずっと行きたいと思っていた念願の展覧会、いやあ、本当に感極まる内容でした。
何度でも観にいきたいくらいです。(本当にもう一回観にいこうかな~?!)

この展覧会の趣旨は、江戸時代に活躍した琳派を紹介したもので、
特に、本阿弥光悦俵屋宗達尾形光琳尾形乾山酒井抱一鈴木其一の作品を通して、
琳派の“継承と変奏”を鑑賞するというものです。

時代の流れとしては、
光悦と宗達は、安土桃山~江戸初期の芸術家(職人)で、共に作品を創作することもありました。
その約100年後、光琳と乾山が登場しますが、彼らは兄弟で、
光琳は絵画を中心に、乾山は工芸を中心に芸術作品を生み出しています。
その十数年後、姫路藩主の弟である酒井抱一が登場します。
酒井抱一は初めて観たのですが、大変よかったので、またご紹介します。
そして酒井抱一の弟子として、鈴木其一(すずききいつ)が活躍します。

素晴らしい作品ばかりだったのですが、
特に印象の残った作品を数回の記事に渡って紹介させていただこうと思います。

まず、一日半経った今振り返って、最も心に残っている作品は、こちらです。

イメージ 1


  伝 俵屋宗達 “桜芥子図襖” 江戸時代 17世紀 東京都大田区立龍子記念館蔵     

この作品、画像では残念なことに小さくまとまってしまっていますが、実際には図襖だけあって大きな作品です。
その襖を間近に見ると、頭のすぐ上を満開の桜が広がっているように感じるくらい、
桜の花も繊細にたくさん描かれていて、葉の重なり具合も美しく、立体感があります。
頭上には薄い桜色が広がり、足元には紅色に近いピンク色の芥子(ケシ)の花が咲いています。

画像ではなく本物のこの図襖を見ると圧倒されますよ、その美しさに。心は春、桜満開です(笑)。
花見って、これが観たくて行くんだっけ・・・と、今は秋なのに思ってしまいました。
あまりにきれいでため息が出てしまう、そんな雰囲気を味わわせてくれる作品だったと思います。

私は、一回この作品を堪能してその場を立ち去った後、
またその気分を味わいたくてこの作品の前に戻ってしまいました。
一緒に行った私の友人も、たくさんある図屏風や図襖の中で「この作品が最もキレイだった」と言っていました。

図録に載っていたこの作品の解説には「桜を描いた白い絵具・・」とありましたので、桜の色は白だそうです。
でも、私の目には薄い桜色に見えたのはなぜでしょうね。

俵屋宗達、前から好きでしたが、ますます大好きになりました。
また、別の記事でも、宗達の作品を紹介しますね。