時は17世紀。この17世紀のヨーロッパの芸術を総称してバロックと呼ぶそうです。
なぜ、この時代の芸術は、「歪んだ真珠」なのでしょう?
その例の一つとして、教会のドームが挙げられます。
この楕円形の聖堂設計は、狭い敷地を効率よく使うという実利性も兼ね備えていたとのことです。
その他、絵画についても、意図して歪めた造形や作為的なポーズが多くみられるのもこの時代の特徴。
それで、「バロック」なんですね。
それで、「バロック」なんですね。
この17世紀は、「われ思うゆえに我あり」と唱えたデカルトが近代個人主義を確立した時代でもあります。
無名の市民が登場しその個室を舞台にした絵画(ex.フェルメールの『牛乳を注ぐ女』)が登場したことも
この時代の精神の象徴となっているそうです。
無名の市民が登場しその個室を舞台にした絵画(ex.フェルメールの『牛乳を注ぐ女』)が登場したことも
この時代の精神の象徴となっているそうです。
さらには、静物画や風景画が誕生したのもこの時代だそうですよ。
バロックの有名な画家を挙げてみると・・・
一つ、このバロックの代表作を。
ピーテル・パウル・ルーベンス 『マリー・ド・メディシスの生涯:マルセイユ上陸』1622~1625年 パリ・ルーブル美術館 蔵
この作品は、マリー・ド・メディシスの生涯を描いた24枚の連作の6番目の作品。
マリー自身がルーベンスに発注したもので、自らの地位を誇示するために描かせました。
なので、この絵の中央にいるマリーもかなり美化されてるんですって!
絵の下部にいる人たちは、爬虫類のような尾があることから、海の妖精だそうですが、
この時代の作品の女性たちは、どれも結構ふくよかな(太った)女性ばかりが描かれています。
この時代の「美女」は太った女性のようですよ。今の時代と逆だわ。
それから、この時代の絵画の特徴―「劇的で装飾的」というのは、この作品に十分に表れていますよねぇ。
この作品、眺めているだけで物語が伝わってくるようで、面白いですねぇ。
マリーの上で飛んでいる、ラッパ吹きは天使なんでしょうね。
ラッパってキリスト教の聖書で出てきましたよねぇ、どんなときに吹かれてるんでしたっけ?忘れました。
海の妖精たちも、荒々しい波のように躍動感があるわぁ。
なので、レンブラントはその作品『夜警』に見られるように市民を描いたものが多いそうです。
徐々に、市民が台頭する時代が近づいてきましたね。
この劇的で力強いバロックは、18世紀に入ると陰をひそめ、
代わって、同じ装飾的でも繊細できらびやかなロココが登場します。
次は、ロココです。