リフレッシュの時間

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皇室の名宝展第1期2 -『花鳥十二ヶ月図』 酒井抱一とその他-

美しくて見とれてしまった作品が、酒井抱一『花鳥十二ヶ月図』です。

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本当に見惚れてしまいます。その構図、筆遣い、色合い、すべてが完璧に感じられました。

十二ヶ月のうちのどの作品もそれぞれの美が描かれていました。

中でも、私が特に好きだと感じたのは、朝顔とトウモロコシとカエルの図です。何月かは忘れました。
パッと見ると青い朝顔とトウモロコシしか描かれていないように見えるのですが、
よく見ると、朝顔の葉に本当に小さい雨蛙がちょこんと座っていて、トウモロコシのほうを眺めていました。
その様子が、大変かわいらしくて、微笑んでしまいました。

酒井抱一伊藤若冲とはまた全然違った作風で、伊藤若冲が動植物のリアルさに重点が置かれているのに対し、酒井抱一の作品はどれも動植物の構図・配置やその優美な線で、絵全体に統一感があり、
限りなく完璧に近い“美”(いや、おそらく完璧な美)が描かれているように思えます。

そのどれも、文句のつけどころがない美しさですね。

伊藤若冲は見ていてワクワク楽しめて、一方、酒井抱一は美しさのあまり「はぁ」とため息が出る感じです。

この『花鳥十二ヶ月図』も宮内庁三の丸尚蔵館の所蔵です。



次に、並河靖之作の『七宝四季花鳥図花瓶』です。

画像がなくご紹介できないことが非常に残念なのですが、
七宝で黒の地に、満開の桜と、黄緑のモミジが描かれた花瓶です。
桜とモミジ、そこに飛ぶ鳥が、大変細かく美しく彩られていて、まるで宝石を見ているような輝きでした。
本当に綺麗でした。

並河靖之という人物は初めて知りました。
早速調べてみると、並河靖之七宝記念館というのが京都にあります。
明治時代から昭和にかけて活躍した七宝作家だそうです。この記念館、必見の価値ありですね。

この花瓶については、三の丸尚蔵館の所蔵です。
今回の皇室の名宝展第1期は、展示品の大半が三の丸尚蔵館の所蔵でしたが、
いったい、三の丸尚蔵館にはいくつの名宝があるんでしょうね。
宮内庁HPによると三の丸尚蔵館は入場無料だそうですが、
入場無料でこんな素晴らしい宝物が見れるのなら何度でも通いたいです。
(おそらく、常設展などではこんな宝物は公開していないんだろうなぁ。)



今日はここまでにしておきます。また観たものでいい作品があれば記事にしたいと思います。

最後に・・・
イメージ 1美術館を出た時はもうすっかり夜でした。
なぜか美術館を出られた観客の皆様が写真を撮っていて、
「何を撮っているのか?」と自分も皆様をまねて
携帯のカメラで撮ってみました。
満月がキレイだったのか、ライトアップだったのか。
確かに満月はとてもキレイでした。
でも満月は望遠カメラでないと小さい光にしか見えないですよね。一応、右端の丸が満月です。
建物は、東京国立博物館の本館です。