リフレッシュの時間

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鈴木其一 “歳首の図” ~大琳派展~

来月頭に、妙心寺に行くことになりました。ワーイ!!
妙心寺展の詳細はコチラ→http://www.myoshinji2009.jp/index.html
禅の歴史や文化を知ることができそうです♪

ということで、久しぶりに、日本美術の記事をお送りします。
以前行った琳派で印象に残った作品がまだまだあるのですが、
今回は、年初めらしくこちらの作品をご紹介します。

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   鈴木其一   “歳首の図”   江戸時代  19世紀

この作品、見てのとおり、掛け軸の、絵が描かれる真ん中の本紙部分の周りに紅白梅や朝日が描かれていて、
外の風景の中に、ウグイスの描かれた掛け軸が浮かんでいるようで、面白い作品でした。

背景に描かれている白梅の枝の一本が垂れ下がってきて、本紙の中に入ってきていますよね、
見る者を楽しませる工夫が施されている作品だなぁ、と感じました。華やかで好きです。

図録の解説を読んでみると「梅の枝に正月飾りを引っ掛けてある」とありました。
本当ですね。展覧会でこの作品を観たとき、そこまで気づきませんでした。

掛け軸の本紙の上部と下部にある紺色の部分に、金色の横の筋がありますが、
これは、解説によると松の葉だそうです。年初めだけあって、とても縁起がいいですね!

発色のよさと色合いのにぎやかさで、(ちょっとまた趣向が異なりますが)伊藤若冲を思い出しましたが、
伊藤若冲と鈴木其一では、なんと伊藤若冲は、鈴木其一の80年前に生まれています。
伊藤若冲ってこの時代にしては長生きですね。)

 鈴木其一・・・1796年(寛政8年)~1858年(安政5年)
 伊藤若冲・・・1716年(正徳6年)~1800年(寛政12年)

ちなみに、伊藤若冲はこんな絵を描きます。若冲のはっきりしたリアルな描き方も嫌いじゃありません。
“仙人掌群鶏図襖”“旭日鳳凰図”伊藤若冲

鈴木其一は、大琳派展で観ただけでも、他にも面白い作品を残しています。
また、機会があればご紹介しますね~。