リフレッシュの時間

自分の思いつくままに、好きなことを書いています

“達磨像”白隠慧鶴 ~妙心寺展~

先日、東京国立博物館で開催されている妙心寺に行ってきました。

妙心寺は、禅宗のお寺であり、古くから天皇家とゆかりがあり歴史ある寺社なので、
この展覧会では禅宗の歴史やそれにまつわる「書」や「絵画」などが展示されていました。
詳しくはこちら→妙心寺展HP

私は禅宗に詳しくもなく、禅に関してみなさまにご紹介できることはあまりないのですが、
この妙心寺展で面白いなぁと思った美術作品について、幾つか記事を連載してご紹介させていただきます。

まず、この妙心寺展を鑑賞して、最も心に残った人物・・・
それは、白隠慧鶴(はくいん えかく)(1686年1月19日~1769年1月18日)という禅僧です。
ちなみに、この白隠が生きた時代は、今までご紹介した芸術家の時代との関係で考えると、
尾形光琳が活躍した後から、酒井抱一が活躍するまでの間あたりの時代(18世紀)というところでしょうか。

禅宗を民衆にわかりやすく説いた人物だそうなのですが、描く絵が面白くて、興味深かったです。

禅宗に関連する絵画を描いているのですが、私が気に入ったのは、自画像と達磨像。

イメージ 1国立博物館で展示されていたのは、小さい画像ですが、こちらです。
自由な筆さばきで、自信がない表情のような、
今まで見たことのない達磨像を描いていて、
面白いと感じました。

 達磨像  白隠慧鶴 江戸時代 18世紀 愛知・正宗寺 所蔵

イメージ 2そして、絵葉書で見つけて気に入ったのが、
こちらの達磨像。
この、上を向いて口をぎゅっと結んでいるのが
ユニークで、また色合いも好きです。
残念ながら、こっちの達磨像は、
展示されてはいませんでした。

                              達磨像  白隠慧鶴 大分・万寿寺 所蔵


この白隠という人物の存在を初めて知ったのですが、民衆にわかりやすく禅宗を説くために、
こんな面白い絵を描いて説いていたというのが、なかなか興味深いです。
他にも、お釈迦様らしき人物の周りに民衆がいる、祭りのようなにぎやかな絵などもありました。

昔は、仏教の僧侶自身が、仏法を説くために絵を描いたりすることがあったのですね。
仏教の布教活動が活発だったのかなぁ。日本史についての知識が浅はかすぎてすみません。

白隠ではありませんが、他にも心に残った作品があったので、また次回の記事でご紹介します。
今回はこのへんで。

追記ですが、この妙心寺展、
東京では、3月1日まで開催、京都は、京都国立博物館で3月24日~5月10日に開催予定です。