リフレッシュの時間

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“花卉図屏風” 海北友松 ~妙心寺展~

前回に引き続き、妙心寺展での印象に残った作品のご紹介です。
個人的な備忘録も混じっていますので、みなさま、ご了承ください。

今回は図録も買っていないため、おまけにネットで画像を探しても全く見つからないので、大変残念なのですが、

 “渓山問奇図” (伝)狩野元信 作  室町時代(1543) 京都・霊雲院 所蔵

こちらの作品は、大きい水墨画なのですが、細かい筆のタッチで、しかし優雅に、山と渓谷が描かれていて、
非常によかったです。舟がいくつか漂っていたり、中国風の小さな家が描かれていて、雰囲気のいい作品でした。
狩野元信作と伝えられていますが、作風からその一族の別の者か門人の作品では、と言われているそうです。

重要文化財なのですが、どこにも画像がなく残念です。この作品、一番好きだと思ったのになぁ・・・。
もし、みなさんが妙心寺展にいらっしゃる機会があれば、後期に展示されている作品ですが、
ごらんになってみてください。


そして、妙心寺展のチラシにもなっていて、
確かに本物を目の前にすると「キレイだなぁ」と思ってしまった作品がこちら。
イメージ 1


 “花卉図屏風”  海北友松 安土桃山~江戸時代・16~17 世紀 京都・妙心寺 所蔵

これは文句なしに美しかったですよ。
図屏風というのは、ただでさえ高さと横の長さがあって迫力満点なのですが、
これに金の背景とこの見事な美しい花々は、見とれてしまいます。
葉も色鮮やかに描かれていて、花が映えて見えて、素敵でした。

海北友松(かいほく ゆうしょう)(1533年~1615年6月2日)とは、これまた初めて名前を聞きました。
狩野派の絵師だそうです。

狩野派は、室町時代~活躍した画派で、以前にも(「対決巨匠たちの日本美術展」で)
狩野永徳のこんな作品を観て、あまりに豪快すぎて、「私には理解できないわ~」なんて思っていたのですが、、

イメージ 2


 “檜図屏風” 狩野永徳 安土桃山時代・16世紀  東京国立博物館 所蔵

同じ狩野派でも、やっぱり絵師によって雰囲気はだいぶん異なるのですね。
確かに、同じ狩野永徳(1543年~1590年)の作品でも、趣きある水墨画などもありましたもんね~。

結局は、この当時の絵師も、趣味で絵を描いている人は(たぶん)少なく、仕事でやっているわけですから、
お殿様の希望次第で作風を変えたりしたこともあったのでしょうね。
現に、今調べてみると、この“檜図屏風”も、秀吉の命で作った可能性が高いと言われているそうです。
派手好きな秀吉なら納得・・・・・・。
ちなみに、狩野永徳は、この記事の冒頭でご紹介でした狩野元信の孫だそうです。


妙心寺展から脱線してしまいましたが、自分の頭の整理でちょっと復習しました。

この海北友松は、他にもいくつか作品が展示されていましたよ。

そして、狩野派の他の絵師の作品もありましたので、また引き続き次回にでもご紹介させていただきますね。