それが新古典主義です。その名の通り「新しい時代の古典主義」です。
ナポレオンは、ビジュアル戦略として美術品の制作に熱心で、
自分の姿を古代ローマ皇帝のように描かせたそうです。
自分の姿を古代ローマ皇帝のように描かせたそうです。
ダヴィッド 『アルプスを越えるナポレオン』 1801年 パリ近郊・マルメゾン美術館蔵
世界史の教科書に出てくる彼の姿です。
彼のビジュアル戦略は成功ですね、こうして現在「英雄」として後世に記憶されていますから。
確かにこの絵は、ロココみたいな繊細な優しい雰囲気は全く無く、力強く勢いのある絵です。、
多少の誇張はあると思いますが、バロックほどの大げさな感じもありません。
ダヴィッドは、他にも、ナポレオンの作品を多数描きました。
フランシスコ・デ・ゴヤ 『1808年5月3日』 1814年 マドリード・プラド美術館蔵
これは、ナポレオン支配に対して蜂起した民衆の銃殺場面を描いた作品です。
この絵からは、細かくきっちり描いていない分、ゴヤの必死な思いが伝わってくる気がします。
フランスの支配下にあった時に、このような絵を描くのは並々ならぬ勇気が必要だったはず・・・。
この絵からは、細かくきっちり描いていない分、ゴヤの必死な思いが伝わってくる気がします。
フランスの支配下にあった時に、このような絵を描くのは並々ならぬ勇気が必要だったはず・・・。
この作品は、のちに登場するロマン主義の先駆け的な作品だそうです。
理想美を求めたアングルは、ラファエロの聖母をお手本になめらかな顔立ち、
そして、ギリシャ彫刻のような調和のとれた優美な肉体を描きました。
実際、アングルの描く作品の女性の肌は陶器のよう。人の肌というよりギリシャ彫刻の肌っぽいです。
そのアングルの代表作。
ドミニク・アングル 『トルコ風呂』 1862年 ルーヴル美術館蔵
ほんと、一番手前の女性の肌の質感がきれいですね。
彼女の左肩に光が当たっていて肩から背中辺りが目立っています。この絵の遠近法おかしくないですか?
よ~く見るとこの絵は変なんですって。確かに・・・
確かに、一番手前の女性のウエストの位置が高すぎるような気もする。
その右隣の人の上半身と下半身のつなぎ目が不自然です。
そんなアングルでしたが、美術アカデミーの権威を盾に、他流を断固拒否したため、
若い画家たちに反発心が起こり、新たな芸術運動が生まれました。
若い画家たちに反発心が起こり、新たな芸術運動が生まれました。
その一つが、ロマン主義です。