リフレッシュの時間

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“閉ざされた森”

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原題:BASIC  製作年度:2003年 製作国:アメリカ 上映時間:98分
監督:ジョン・マクティアナン
出演:ジョン・トラヴォルタコニー・ニールセンサミュエル・L・ジャクソンジョヴァンニ・リビシ
    ブライアン・ヴァン・ホルト、テイ・ディグス、ティム・デイリー
 
【作品内容】
 
「その昔、パナマ運河を作ったのはフランス人であるが、その工事で毎週500人がマラリアと黄熱病で死亡した。
 墓地を作るのが間に合わなかったのと墓地の多さで労働者の労働意欲をそがないために、
 フランス政府は大量の酢を買って、1つの樽に死体1体を入れ酢を注ぎこみ、
 解剖用としてヨーロッパ中に売りさばいて、しばらくの間それが彼らの収入となった。
 つまり、この土地では、昔から、利益と死とが絡み合ってきたのだ。」
 
こんなセリフの冒頭で始まります。(↑これは事実なのでしょうか。)
この映画は、謎解きの映画でした。


パナマの米軍基地に駐在するレンジャー隊は、嵐の中、軍事演習を行うため森に入るが、
捜索隊が目にしたものは、仲間同士で撃ち合う姿だった。
その銃撃戦で1名が死亡し、生き残りは、7名の隊員のうちたった2名。
 
事態の解明を担うこととなったオズボーン大尉(コニー・ニールセン)は、
隊長のウエスト軍曹(サミュエル・L・ジャクソン)を初め行方不明者4名について情報を得るために、
この2名にその森で体験したことを聴き込みをする。黙秘を続ける1名のメモを見た大佐は、
元レンジャー隊であったトム・ハーディジョン・トラヴォルタ)に手助けさせることにした。


その生存者2名が口裏合わせをしているため、彼らの証言内容が、同じ内容なのに、微妙に違っていたり、
話したがらなかったり、逆に相手が何をしゃべったかを気にしていたりで、
両者の証言のその微妙なズレから、実際にあの森で何が起きたのかを推測するミステリーです。
 
オズボーン大尉の思考回路に合わせて、物語が展開し、その推測が面白かったのだけど、
最後の奇想天外なオチにはビックリです。
このオチを知った瞬間、「今までの証言は、どこからが本当のことなんだ?!」と
彼らの証言を遡って振り返ってしまいました。
 
そして、トム・ハーディの最初から最後までの振舞いについても、検証してしまいそうになります。
映画が終わった後も、しばらく、実際あの森で起きていたことは何だったのかと考え込んでしまいました。
 
想像できないオチに拍手です。
たいていこういうのは、「この人が怪しい」と気づいてしまうことが多いですから。
敢えて突っ込めば、よくオズボーン大尉は解読できたなぁ!という感じです。
彼女の最後の読みは、半ばこじつけじゃないかと思うほどでした。
 
この映画でのジョン・トラヴォルタは、キーマンであるためか、個性的な人物の役回りの割に、
控えめな演技であくが強くなかったです。あんまりジョン・トラヴォルタらしくなかったかも。
でも、最後のシーンの、謎を解き明かしたオズボーン大尉に対するやさしげなトラヴォルタはよかったです。