リフレッシュの時間

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『着衣のマハ』 ~ゴヤ展~

2012年1月29日まで国立西洋美術館で開催中の『ゴヤ展』に行ってきましたよ!
 
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大雨だったためか、土曜日なのに比較的空いていました。空いているとのびのび見られて満足度アップです。
 
今回は、プラド美術館からゴヤの作品が集められて出展されていましたが、そのほとんどは小さな版画でした。版画で、彼の戦争に対する憎しみを表す絵や、夢の中に出てきた醜悪な生き物など、地味なものが大半を占めていました。肖像画や民衆を描いた油彩の作品も何点か(25点)来ていましたが、少なかったなぁ。
まあ、40年ぶりの来日という『着衣のマハ』が見られただけで充分満足ですが・・・!
 
やっぱり見どころは『着衣のマハ』!!
 
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 『着衣のマハ』  ゴヤ   プラド美術館 所蔵   1800-07年制作 油彩/キャンバス
 
よかったですよ~~。絵から色気が漂っていました。その微笑もモナリザ・スマイルのようでした。
金色の靴もかわいかったです。白い服も、シルクのようでどこか艶めかしい雰囲気を漂わせていました。
私が気になったのは、彼女の腰に巻いているピンク色の布です。これは、彼女の体のラインをセクシーに見せるために巻きつけていると思うのですが、それによって彼女はとてもナイスバディに見えます。しかし、じーっとよく見ていると、妙に胸から下のあたりが細すぎるような気がしてきて、おなかから腰のラインにも違和感を覚えてきました。細すぎやしませんか。
 
まあ、それでも彼女の魅力は、男性だけでなく女性の私の心をも掴んでいるので、そんな細部はどうでもいいですよね。「マハ」というのは、当時の「魅力的な女性」という意味だそうです。そもそもこの絵は当初は、あの『裸のマハ』とともに、『ヴィーナス』と呼ばれていたそうですよ。確かにヴィーナスですよね。
 
『裸のマハ』は、今回は来日していませんが、その画像を見てみると、服も着ていませんが顔の化粧もしていません(たぶん。していたとしても薄化粧。)。まさに、モデルの女性のありのままの自然の姿です。
一方の『着衣のマハ』は、服も着ているし、顔も化粧バッチリです。女性の表の姿ですね。ゴヤは、これら2つの作品を作ることで、「ありのままの女性の姿と、きれいに着飾っている姿と、あなたはどっちがお好き?」と投げかけているのだろうな、と感じました。
 
まだ実物は『着衣のマハ』しか見たことのない私ですが、いつかこの目で『裸のマハ』も見て、どっちがいいか確認してみたいです。プラド美術館、行ってみたいなぁ~!
 
その他、ゴヤと言えば、スペイン戦争の民衆が虐殺されるシーンを描いた有名な作品がありますよね。あれももちろん来日していなかったので、プラド美術館で見たいです。他にもたくさん有名なのがありますよね。
 
今回は結局、出展されていた作品で有名なのは『着衣のマハ』だけだったので、「あとのお楽しみは『プラド美術館』にて」と言われたような美術展でした。まあ、その誘惑に見事にはまって「はい、ぜひ行きます!」と心の中で答えてましたけど。近いうちにスペインに行きたいとかねがね思っていたので、その際には必ずプラド美術館に訪れることにします。