ポスト印象派は私の好きな分野ということもあり、期待して行ったのですが、
その期待を裏切らない素晴らしい作品揃いで、本当に満足した美術展でした。
行ってからちょうど1週間経った今、振り返って、どの作品が最も印象に残ったかと考えると、
まず頭に浮かんだのが、こちらの作品。
『格子柄のブラウス(20歳のクロード・テラス夫人)』
1892年 油彩、カンヴァス
猫を抱きながら食事する女性の姿です。
彼女のやわらかな表情とか、この格子柄の服もペタペタ四角を貼り付けたような描き方が気に入りました。
猫好きなんでしょうね、猫と一緒に食事をつついていて、幸せそうです。
「目に見えるものは目に見えないもののあらわれである以上、芸術とは観察された外側の現実を描写するにとどまるものではなく、内側の幻視を表現するものでもある。」
という芸術観を持った画家たちのことです。深いなぁー。
ピエール・ボナールは日本かぶれだったんですね、
事実、ボナールは日本の浮世絵に大きな衝撃を受けたそうです。この絵にもその影響が表れていますよね。
そして、眺めていると愛着が芽生えてきたボナールの作品がこちら。
ピエール・ボナール 『白い猫』 1894年 油彩、厚紙
この猫、面白いです。足が長すぎて、首をひっこめてる猫の姿ですが、見てたらかわいく思えてきました。
キューッと体を縮めて、なんともいえないかわいさがあります。
背景の緑も、白い猫を浮き上がらせていて、いいですよね。ボナールってきっと猫好きだったんでしょうね。
ボナールの作品以外にも、気に入った作品がいくつもありました。続きは次の記事にて。