“ノッティングヒルの恋人”

いまだに見ていなかった有名な映画、“ノッティングヒルの恋人”です。

原題：NOTTING HILL　製作年度：1999年　製作国：イギリス・アメリカ　上映時間：123分
監督：ロジャー・ミッシェル
出演：ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラント、リス・エヴァンス、ジーナ・マッキー、ティム・マキナニー

ジュリア・ロバーツと言えば“プリティ・ウーマン”(!!)のイメージがあって、“ノッティングヒルの恋人”も
きっとそんな感じの恋愛映画なのかな、なんて思ってたのですが、これは好感持てるいい作品ですね♪

ハリウッド女優と一般男性の恋による心のなかの葛藤がうまく表現されていました。

ジュリア・ロバーツは“アナ・スコット”という今をときめくハリウッド女優を演じていて、
ヒュー・グラントが、ロンドンの西部ノッティングヒルで旅行書籍専門店を営む冴えない
一般人男性ウィリアムを演じています。

ひょんなことで二人は出会い、恋に落ちていきますが、
この一般人男性ウィリアムの心情が、同じく一般人女性である私には大変共感できて面白かったです。

映画の中の世界の女優（俳優）と会って、会話するなんて、それだけでもう夢の世界なんですが、
ウィリアムも「いい夢見させてもらった」と、アナ・スコットに対して魅かれてはいても
自分からは踏み込んでは行かない現実的な行動をしていて、
この非現実的なシチュエーションのお話に、現実味を与えています。

アナ・スコットは、大女優らしく（？！）美人でみんなの前では上品にふるまっていますが、
マスコミなどには過敏だし、感情的だし、やっぱり一般人とは違います。

面白かったのは、ウィリアムが、自分の妹の誕生日に、アナを連れて行ったら、
ウィリアムの友人らがみんな一気にテンションが上がって、大はしゃぎしていた場面です。
その気持ちわかるわーって、私も自分がその場にいるような気になって楽しかったです。

彼がアナについて思うとき、エルヴィス・コステロの“Ｓｈｅ”という歌が流れていたのですが、
それが、私たち一般人から見た大女優の「彼女」を思う気持ちをまさに言い表していて、いい曲でした。

このお話の終わり方も良かったなぁ～。

ウィリアムは、彼女と付き合うという局面になって、「自分とは違う世界の人だ」とか「性格的に合わない」とか
いろいろ考えて尻込みしてしまうんですが、きっと私も全く同じだなぁと感じました。
それに「きっと彼女にとっては自分はお遊びの一人にすぎない」という不安も常にあって、
それも大変共感しました。

でも、最終的に、ウィリアムはいい友人たちに恵まれていて、そのみんなのアドバイスから、
本当の自分の気持ちに正直になることができたのですが、それまでの心模様が共感の連続で、
楽しめた映画でした。

『女優と恋に落ちる』そんなことは普通の生活では有り得ないことですが、
この映画は、そんな夢を見させて楽しませてくれる、いい映画でした。