リフレッシュの時間

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『モンテーニュ通りのカフェ』

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原題:FAUTEUILS D'ORCHESTRE/AVENUE MONTAIGNE
    ギョーム・ガリエンヌ、アネリーズ・エスム、フランソワ・ロラン
 
じんわり心が温まる話でした。
 
【あらすじ】  ネタばれなし
自分を育ててくれたおばあちゃんとマコンの町に住む主人公ジェシセシル・ドゥ・フランス
認知症の始まっているおばあちゃんの口癖は、
「セレブになりたかったけど、私にはなる術がなかったから、そこ(ホテル・リッツの清掃係)で働くことにしたの。」
 
おばあちゃんの話を聞いて、ジェシカはパリで仕事を探す。見つけたのはモンテーニュ通りのカフェのウェイトレス。そのカフェは、帝国劇場の前にあり、女優や音楽家、美術品収集家など様々な人々が訪れるカフェだった。
 
ジェシカは、仕事を通じて、帝国劇場に関係する人々と知り合ってゆく。
女優カトリーヌヴァレリー・ルメルシェは、昼ドラの主演女優だが、TVメインで映画の出演オファーがなく、情緒不安定気味。
ピアニストのルフォールアルベール・デュポンテルは、病院や施設などで演奏してクラシックを多くの人に知ってもらいたいと思い、コンサート演奏でお金を稼ぐピアニストという職業に疑問を抱き、悩んでいる。
妻にも三下り半を突き付けられたフレデリック・グランベールクリストファー・トンプソンは、父との関係がうまく行っていない。その父クロード・ブラッスールは、長年亡き妻と収集した美術品をすべて売り払おうとしていた。
 
と、このように、ジェシカが今まで憧れていた世界の住人たちも、必ずしも幸せとは言えない様子だった。
 
カトリーヌの新しい舞台の初日、ピアニストのコンサート、資産家の美術品オークションは、それぞれその月の17日にその帝国劇場で開催予定だったが、その日が近づくにつれて、ジェシカも含め彼らの状況が徐々に変わっていく・・・。
 

【感想】
観ている時は割とサラッとしているように感じたのに、エッセンスが凝縮しているようで、後味良かったです。
 
いろんな登場人物が登場しますが、私が一番感情移入したのはピアニストかなぁ。
ピアニストの今後の活動への考え方を奥さんが理解できなくて、不和になるのですよね。ピアニストのルフォールはとても善良な人に思えたので、クラシックを知らない人たちに聴かせたいという思いを応援したくなりました。
 
それから、帝国劇場の管理人みたいな仕事をしている赤毛のオバサンも好きです。
彼女は歌手になりたかったけど、なれなくてその仕事に就いたんですけど、いつも耳にヘッドフォンをつけて、
昔のポップスをノリノリで聴いています。個性は強いしイビキがうるさいけど、優しくて私は好きです。
 
それから、ブランクーシの『接吻』という美術作品のこの映画での関わり方もとても気に入りました。
 
この主人公のジェシカ、とってもかわいいですね。性格からにじみ出るかわいさ。いつもニコニコしてて。
私もこんなふうにいつもニコニコしてないとあかんなぁ~と思ったりしました。
 
そして、おばあちゃんがジェシカにいつも言う、「あなたは私の太陽よ」がとってもよかった!
私も将来子どもとか孫を持つようになったら、そう言いたいなと思いました。日本語では臭いセリフですけどね。
 
パリのエッフェル塔が金色と青の光でキラキラしているのも素敵で、もう一度パリに行きたいなと思いました。
そのときは、こういうカフェでゆっくり時間を過ごしてみたいです。