アーロン・エッカート主演の“カンバセーションズ”を観ました。
原題:CONVERSATIONS WITH OTHER WOMEN
製作年度:2005年 製作国:イギリス・アメリカ 上映時間:84分
監督:ハンス・カノーザ
脚本:ガブリエル・ゼヴィン 音楽:スター・パロディ、ジェフ・エデン・フェア
出演:アーロン・エッカート、ヘレナ・ボナム=カーター、ノラ・ゼヘットナー、エリック・アイデム
製作年度:2005年 製作国:イギリス・アメリカ 上映時間:84分
監督:ハンス・カノーザ
脚本:ガブリエル・ゼヴィン 音楽:スター・パロディ、ジェフ・エデン・フェア
出演:アーロン・エッカート、ヘレナ・ボナム=カーター、ノラ・ゼヘットナー、エリック・アイデム
これは大人でスマートな作品でした。現実的だし、あとからじわじわ余韻のくる作品だと思います。
題名のとおり、二人の男女の「会話」とその会話をしながらのしぐさや態度が作品のほとんどを占めています。
おまけにお互い相手に名前も言わないから、
アーロン・エッカートとヘレナ・ボナム=カーターがそれぞれ演じている人物の名前すらわかりません。
わかるのは、二人はかつての“知り合い”で、年は同い年の38歳。
映画が進むにつれて、徐々に二人の関係がわかっていくのですが、最初から最後まで独特な作りです。
アーロン・エッカートとヘレナ・ボナム=カーターがそれぞれ演じている人物の名前すらわかりません。
わかるのは、二人はかつての“知り合い”で、年は同い年の38歳。
映画が進むにつれて、徐々に二人の関係がわかっていくのですが、最初から最後まで独特な作りです。
独特な作りになっているのは、初めから最後まで画面が二つに分かれていることです。
その二つの画面で、一緒に会話しているアーロンとヘレナをそれぞれ写したり、
一方は今のリアルタイムの会話を映しながらもう一方は過去の思い出を流したりしています。
たまにあって面白かったのは、
一方の画面では人物の表の態度を写し、もう一方の画面では内心を写したりしていたことです。
その二つの画面で、一緒に会話しているアーロンとヘレナをそれぞれ写したり、
一方は今のリアルタイムの会話を映しながらもう一方は過去の思い出を流したりしています。
たまにあって面白かったのは、
一方の画面では人物の表の態度を写し、もう一方の画面では内心を写したりしていたことです。
こんな描き方は初めて見ました。
ストーリーは、これまた大人な内容で、舞台はニューヨークの結婚式。
ピンクのドレスを着た女性(ヘレナ)は花嫁の付添人として招待されたが、花嫁と親しいわけでもなく退屈気味。
そこへ、男性(アーロン)が近寄り話しかける。
途切れもなく会話が進んでいくが、決して会話が盛り上がって二人が意気投合していくわけでもない。
ただお互いの心情を探るかのように会話が進んでいく。
ピンクのドレスを着た女性(ヘレナ)は花嫁の付添人として招待されたが、花嫁と親しいわけでもなく退屈気味。
そこへ、男性(アーロン)が近寄り話しかける。
途切れもなく会話が進んでいくが、決して会話が盛り上がって二人が意気投合していくわけでもない。
ただお互いの心情を探るかのように会話が進んでいく。
その会話の進み具合と言い、会話の仕方・雰囲気が絶妙にリアルに描かれています。
脚本の作り方とやっぱり俳優の演技が、「うまいなぁ!」という感じ。
脚本の作り方とやっぱり俳優の演技が、「うまいなぁ!」という感じ。
恋愛映画にありがちな、「会話しているうちに徐々に魅かれあっていく」というのを全面的に押し出していることは全くないので、恋愛映画が苦手な方でも受け入れやすいと思います。
(私は典型的な恋愛映画は冷めてしまうタイプですが、この脚本はかなり好感持てました。)
(私は典型的な恋愛映画は冷めてしまうタイプですが、この脚本はかなり好感持てました。)
なんというか、女性役ヘレナなんて始終つまらなさそうな顔をしていて笑うこともないし、
会話を楽しんでいるような雰囲気を漂わしているわけでもないんだけど、
でもその男性との会話に興味がないわけじゃない、というのを実に見事に演じています。
会話を楽しんでいるような雰囲気を漂わしているわけでもないんだけど、
でもその男性との会話に興味がないわけじゃない、というのを実に見事に演じています。
男性役アーロンは、少年のような憧れや幻想を追っていてロマンティックな一面を持っているけど
でも見た目は38歳でもう大人であるということも分かっている男性を演じていて、それもまた見事です。
でも見た目は38歳でもう大人であるということも分かっている男性を演じていて、それもまた見事です。
やっぱり、女性はリアリストで、男性はロマンティストなのかなぁ。
私は女性だからか、ヘレナの考えていることや態度にうなずけて、
アーロンが言っていることはどこか現実離れをしているように思えて
「その気持ちはわかるけどさぁ、でも現実は・・・」なんて思ってしまいました。
アーロンが言っていることはどこか現実離れをしているように思えて
「その気持ちはわかるけどさぁ、でも現実は・・・」なんて思ってしまいました。
この作品は、登場人物に敢えて名前を付けていないのは、
演じる「女性」「男性」をどこにでもいる「一般女性」「一般男性」と、暗に強調させたいためなのかなぁ。
演じる「女性」「男性」をどこにでもいる「一般女性」「一般男性」と、暗に強調させたいためなのかなぁ。
ところで、この「男性」・「女性」の若き時代をそれぞれ別の俳優が演じていて、
「男性」青年時代は、エリック・アイデム、「女性」青年時代はノラ・ゼヘットナーが演じています。
彼らも初々しくてよかったです。思い出としての映像を見ただけで、声は聞いてないけど。
「男性」青年時代は、エリック・アイデム、「女性」青年時代はノラ・ゼヘットナーが演じています。
彼らも初々しくてよかったです。思い出としての映像を見ただけで、声は聞いてないけど。
なかなかいい映画でした。音楽もしっとりとした雰囲気でフランス映画みたいでした。
パッと見、女性受けする映画に思うかもしれませんが、
常に二つの視点から男性と女性を描いているという点から、男性にもお勧めできる作品です。
常に二つの視点から男性と女性を描いているという点から、男性にもお勧めできる作品です。
まだご覧になっていない方はぜひどうぞ。