リフレッシュの時間

自分の思いつくままに、好きなことを書いています

どじょうが死んだ

小学4年生の娘が、小学校の夏祭りのどじょうつかみで、どじょうを捕ってきた。

そもそも、どじょうつかみにあまり行ってほしくなかったのに、友達が行くので自分も行きたいと言って、参加した。食用のどじょうで、夏祭り前日には、どじょう料理のレシピが、PTAから配布された。いずれも、どじょう20匹~のレシピで、そんなにどじょうを捕まえてくるのか、生きた魚ですらさばいたことないのに、どうしよう・・・と困惑していたが、私の制止など、好奇心に満ちた子どもには関係なく、夏祭りに参加したのだ。

 

私は、PTAの手伝いで、夏祭りの片づけに向かう途中に、たくさんの子ども達が、バケツに埋め尽くされた数十匹のどじょうをうれしそうに持ち帰るのに遭遇して、うちの子もまさかあの量を持って帰ってくるのだろうか、と、ゾッとした。

片づけが終わった後、家に帰ると、うちの娘は、体長15cm弱ほどの大きいのが1匹と、体長10cmほどが2匹、それと小さい体長5cmほどが1匹の、計4匹を入れたバケツを、嬉しそうに見せてきた。

この4匹を調理するのか・・・と、若干頭が混乱しながらも、「これは食べなければいけない。」と、子どもに言うと、子どもが大反対で、「なんとしても、飼いたい」と懇願し、その思いに私が負けて、飼育に大反対の夫を私が説得して、買い始めたのだった。

それが、7月8日の話だ。

 

慌てて、近隣のホームセンターで、水槽やろ過装置などを買い求めて、インターネットで飼育情報を収集しながら、見よう見まねで飼い始めたが、なんと、翌朝、起床するなり水槽の様子を確認した子どもが、「1匹いない!!!」と言ってきた。

本当に小さな水槽で、ホームセンターでこの水槽しか売っていなくて、もう少し大きい水槽が欲しかったのに、急ぎで必要だから、と、小さな水槽に甘んじてしまったわけだけど、きっと、その小さな水槽が窮屈すぎて、1匹が逃げ出したのだった。

一番大きなどじょうだった。しかし、水槽の周りを確認しても見つからず、水槽から結構離れたところで死亡を確認した。

 

娘は大変なショックを受けていた。でも、仕方のないことだった。学校に登校して、友達に話したようで、すると、友達も皆、捕ってきたどじょうが「水槽から逃亡して死んだ。」と話していたということだった。他のどじょう達も同じように死んでしまったという話を聞いて、娘のショックも少しは和らいだようだった。

 

それから、2週間弱、餌をあげて、たまに水槽の水を入れ替えたりしていた。3匹は、毎日えさを食べ元気なように見えた。

それが、ここ数日前から、大きめの2匹のうち1匹が、水槽内をひたすら泳ぎまくるようになった。水槽に慣れてきたのか、元気すぎるのか、と、様子を見て案じていた。

インターネットで調べても、何が元気で何が病気なのか、わからない。

 

ただでさえ、仕事やら子どものことやらで、心配なことが多かったのに、次は、どじょうと来た。

そして、昨夕、泳ぎまわっていた1匹の体が、やけに赤いような気がした。そのことを、娘に言うと、娘はすぐに確認して、

「赤いよりも黒い方が気になる。気持ち悪いぐらい黒い。」

と言った。

 

一応、また、どじょうの病気とその治療を調べたけど、分からないことだらけに加えて、いずれにしても明日朝対応するしか手立てが無く、自分にできることは何もないし、もしかしたら、一時的なものでそのうち元に戻るかもしれない、と思った。

翌朝起きてすぐ、水槽を確認したところ、その黒いどじょうは、じっとしていたが、その時はまだ死んでいなかった。それから1,2時間後、また水槽を確認した時に、死んでいるのが分かった。

似たような姿勢だったけど、体が生きていないのが、分かった。生気が無かった。

あっという間だったけど、そうなるような気もしていたので、それほどショックは大きくないけど、でも、「生き物を飼うということはこういうことだ」と思った。

子どもらに、「こういうことなんだよ、生き物を飼うということは。」と言った。

 

前回の、逃亡したどじょうの後始末は、みんなが逃げてしまって、私が対応したけれど、今回は、私の監視のもと、子ども達に、対応させた。

子どもらもショックを受けていたが、前日に、兆候があったので、仕方ない、と受け入れたようだった。

 

私の方はひどく疲れた。心配事が多くなるのは疲れるということだ。

たった、こんな小さなどじょうですら、死んでしまうと、なんだか意気消沈するし、後始末もあるけど、何より、他のどじょう達も同様に死ぬんじゃないかと思うし、やっぱりあまり精神的には良くないと思う。

 

これで、子どもらが生き物を飼うことの大変さをわかってくれたら、と思う。

何も経験してみないとわからない。

 

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(砂に埋もれる一番小さなどじょう)