リフレッシュの時間

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“エターナル・サンシャイン”

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原題:ETERNAL SUNSHINE OF THE SPOTLESS MIND 
製作年度:2004年 製作国:アメリカ 上映時間:107分
監督:ミシェル・ゴンドリー  脚本:チャーリー・カウフマン
出演:ジム・キャリーケイト・ウィンスレットキルステン・ダンストマーク・ラファロ
    イライジャ・ウッドトム・ウィルキンソン、ジェリー・ロバート・バーン、
    トーマス・ジェイ・ライアン、ジェーン・アダムス

脚本は、“アダプテーション”の脚本を書いた、チャーリー・カウフマンです。
俳優は、有名どころがでています。
主人公ジョエルを演じるのは、ジム・キャリー
その恋人役クレメンタインはケイト・ウィンスレット
「ハワード博士」はトム・ウィルキンソン
その博士のクリニック(研究所?)で受付をしているのが、キルスティン・ダンスト
その受付の子の彼氏で、博士の助手がマーク・ラファロ
その助手で相棒のパトリックがイライジャ・ウッド

他にも、“ハピネス”や“オレンジ・カウンティ”で端役で出演していたジェーン・アダムス
という女優もいました。かなり豪華メンバーですよね。

この俳優陣に劣らず、脚本は、さすがチャーリー・カウフマン、手の込んだしっかりした脚本になっています。
この作品で“アカデミー脚本賞”を受賞しています。

この作品、ジャケットと題名から、勝手に恋愛ものと思い込んでいたのですが、
テーマはいわゆる「恋愛もの」とは異なります。

簡単なあらすじを紹介します。
イメージ 2ジョエルとクレメンタインは恋人だったが、うまく行かず、ある日突然クレメンタインが「自分の記憶からジョエルを抹消する手術」を受けます。それを知ったジョエルも、悲しみのあまりに「自分の記憶からクレメンタインを消去する手術」を受けるのだが。。。

このチャーリー・カウフマンという人物は、哲学者だと思います。
観る人によって捉え方は様々でしょうが、“恋愛もの”というより、“ソフィーの選択”の再現です。
改めて、『実在』とは一体何なのか?について考えさせられます。

そういう哲学的な試みを交えながら、最終的には、恋愛論を語っている作品なのかもしれません。
「パートナーに対して、嫌なところもあるし、たまには波長が合わなくて感情的で突飛な行動に出て
 相手を傷つけたりするかもしれないけど、でも、楽しかったときのことやうまく行ってたときのこと
 などを思い出して、冷静に相手との関係に向き合ってみましょう」
と言っているのかもしれません。

でもこの作品、大半が記憶を除去する手術最中の場面なのですが、その試みが面白かったです。
いろんな試行錯誤をしてみています。

とは言え、私としては“アダプテーション”のほうがだいぶん面白かったなぁ。

観終わった今、最後に抱いた疑問。
恋人がそれぞれ、相手についての一切の記憶を抹消した後に、その相手に出会った時には、
(彼らそれぞれの頭の中では「初めて」相手と出会ったことになるが、)再び恋に落ちるものなのだろうか?
そればっかりは偶然の事象だから、出会う「時」が違えば恋には落ちないのか、それとも
性格とか性質とか遺伝子的に惹かれ合うものだから、「時」が違えど落ちるものなのか。

これって、『運命』というものがあるのかないのか、とか、
アリストテレスの予定説とかそういうのにつながってきますよね。
難しくて私にはよくわかりません。