リフレッシュの時間

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『人生はビギナーズ』

この映画もいい映画だった。クリストファー・プラマーが75歳にしてゲイであることを告白し、その子であるユアン・マクレガーは父の告白後の人生を間近に眺めて自分自身の人生を見つめなおすというお話。
 
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原題:BEGINNERS  製作年度:2010年 製作国:アメリカ 上映時間:105分
監督・脚本:マイク・ミルズ   
出演:ユアン・マクレガークリストファー・プラマーメラニー・ロランゴラン・ヴィシュニック
    メアリー・ペイジ・ケラー、キーガン・ブース、カイ・レノックス
 
ゲイの父役のクリストファー・プラマーがいい味を出していてね、その恋人と心底愛し合っているのですが、その愛にあふれた二人の様子が胸に響いて、ジーンとしてしまいます。
 
映画『ミルク』でもありましたが、昔はゲイ=病気であり治療すれば治るものと考えられていたのですよね。その時代に青年だった父は、母と結婚し、その母が死ぬまで自分がゲイであることを隠していた。ガンの宣告を受けて、これからは「自分に素直に生きる」とゲイであることをカミングアウトし、服装を変え、ゲイの集会にも積極的に参加してゲイの恋人やら友人をたくさん作り、まるで今まで見てきた父とは別人物のよう。
 
「お母さんと自分と一緒に暮らしていたときは幸せではなかったということなの?」
主人公は父と向き合い、こんな質問も投げかけます。
それになんと返事したのかはっきりは覚えていないのですが、父は決して不幸であったわけではなく、ただ今を純粋に楽しみたいというその思いが伝わってきました。
 
父の看護しながらこの様子を見ていた主人公は、自分自身の人生を振り返り、自分は今まで恋人と本当の愛を育んできたわけではなく、常に相手と真っ向から向き合うことに逃げ腰で、そのために恋人とも長く続かないでいることを省みるのです。そして変わっていく彼の姿もまたいいです。