リフレッシュの時間

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“Dear フランキー”

嘘の手紙から生じた期間限定の「お父さん」と、それを通して見る親子愛を描いた作品。

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原題:DEAR FRANKIE  製作年度:2004年 製作国:イギリス 上映時間:102分
監督:ショーナ・オーバック
出演:エミリー・モーティマー、ジャック・マケルホーン、メアリー・リガンズ、ジェラルド・バトラー
    シャロン・スモール、ショーン・ブラウン

以前、“P.S.アイラブユー”に出演しているジェラルド・バトラー繋がりで紹介していただいた“Dear フランキー”。
ようやく観ることができました。

この作品、涙、涙のお話ですね。
子どものまっすぐな純粋な心を見せられると、涙を流さずにはいられないですねぇ。



【作品紹介】
イギリスに住む、リジーエミリー・モーティマー)とその息子フランキー(ジャック・マケルホーン)と
ジーのお母さんは、3人で引っ越しを繰り返しながら暮らしている。

フランキーは、難聴だが聡明な9歳の男の子。地理が得意。
というのも、もう随分長い間会っていない船乗りの「お父さん」にせっせと手紙を書いて、
その「お父さん」からの返事に書いてある船の航路を地図に記録しているからだ。
いつも「お父さん」に送る手紙のその宛先は、私書箱

そして、お母さんのリジーは、バスに乗って私書箱にその手紙を取りに行き、船乗りの「お父さん」に代わって
お返事の手紙をフランキーに送っている。リジーはなかなか人に心を開かず、親切に接してくれる近所のマリー(シャロン・スモール)が自分の勤め先へのパートを勧めても、「ここには長く住まないつもりなの」と素っ気ない。こうして今まで一つのところに定住しないで転々としてきたのだ。

あるとき、クラスのいじめっ子が、フランキーにフランキーの「お父さん」の船が地元の港に入港予定という
新聞記事を持ってきて、「君のお父さんは会いに来ないよ、それに僕のカードを賭ける」と言ってきた。
フランキーは複雑な気持ちを抱えながら「会いに来る」に「お父さん」からもらった大切な切手を賭けた。

このことがきっかけで、リジーのお母さんが「もう嘘の手紙は潮時だ」と言うなか、リジーは苦肉の策に出る。
なんと一日限定で父親役を演じてもらう男性を探すという手を考え出したのだ。
そのような都合のいい役回りを引き受ける男性などそう簡単には見つけられないのだが、
友人になったマリーの力で「素性を聞き出さない」という条件付きでなんとか見つけることができた。

赤ちゃんだったとき以来初めて「お父さん」に会ったフランキー。夫の顔も覚えていないというリジー
そして、父親役を引き受けた男性(ジェラルド・バトラー)。
彼ら3人の再会はぎこちのないものだったが、なんとかフランキーは「お父さん」を信じてくれたようだった。

そして、彼らの期間限定の心の交流が始まる・・・。



【感想】
この映画は最後のオチに感動しました。「そう来たか!」と。
いやあ、いい映画でした。イギリス映画のこの落ち着いた雰囲気、とても好きです。

エミリー・モーティマー、好演していましたねぇ。彼女はイギリス人っぽい知的な美人だから好きです。
ジェラルド・バトラーは登場したのは、わりと少しでしたよねぇ。
彼をこの作品の出演者のトップに名前を置くのはどうかと思います。
ジェラルドは相変わらず渋いですが、
今回の役どころは“P.S.アイラブユー”のジェリー役と違ってさらに寡黙なので一層渋いオジサンでした。

フランキー役の子役は、難聴という難しい役をよく演じられたなぁと感心します。
彼もまた無口だけど、それゆえに演技はとても難しかったはず。・・・すごい・・・!

              ここからはネタばれします。


それにしても、フランキーはどの時点からジェラルド・バトラーのことを自分の父親じゃないと気付いたのか。
やっぱり、あのぎこちない再会のときかなぁ。
あれしかないよね、あの場面以外ずっとジェラルドは父親役をうまく演じていたし、
子どもは敏感だからそういうのにすぐ感づくだろうし。
もしかしたらジェラルドを一目見て、自分の耳を難聴にしてしまった酷い人間とは違うと察したのかもなぁ。

実の父親が死んだと知ったその後も「お父さん」に手紙を書き続けているところを見ると、
ジェラルドがお母さんの好きな人かなんかで父親役を引き受けてくれた人、っていう位置づけなんだろうな。
「また会えるよね?」がよかった。

結局、この親子愛の作品も、親が子に救われているっていう結末だったなぁ。
前に見た“マーゴット・ウェディング”もそういうオチだったなぁ。全然話の内容は違いますけどね。

子どもをなめたらいけませんね。
子どもは大人の思う以上に、むしろ大人以上にいろんなことを見通しているようです。
まだ私には子どもはいないけど、今後できたら心して接しないとな(笑)。