リフレッシュの時間

自分の思いつくままに、好きなことを書いています

“P.S.アイラブユー”

愛する夫が突然亡くなってしまい、その後舞い込む夫からの不思議な手紙に導かれながら
彼の死の絶望感から這い上がっていこうとする女性の話。

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原題:P.S. I LOVE YOU 製作年度:2007年 製作国:アメリカ 上映時間:126分
監督:リチャード・ラグラヴェネーズ
出演:ヒラリー・スワンクジェラルド・バトラーリサ・クドローキャシー・ベイツ、ハリー・コニック・Jr、
    ジーナ・ガーションジェフリー・ディーン・モーガン

ヒラリー・スワンク主演の恋愛映画ということで見てみました。
感想は、一言で言うと、主人公の母親役を演じているキャシー・ベイツが予想以上に良かったです。
キャシー・ベイツは、今まで『アバウト・シュミット』や『タイタニック』の役柄のために、
大柄で気前のいい人という印象しかなかったのですが、実はなんだかとても素敵な女性に感じられました。



舞台はニューヨーク。1組の夫婦が言い争いながら帰宅している様子から始まる。
喧嘩の種はたいしたことのない痴話喧嘩で、どこの夫婦にもありそうな話である。

ところが突然、場面は変わって夫ジェリー(ジェラルド・バトラー)のお葬式。
ジェリーはとても陽気で楽しく歌うのが大好きなアイルランド人だった。彼が生前に録音していた歌を聴きながら、
アイリッシュパブのようにきついお酒を一気飲みして参列者は彼の死を悼んだ。
35歳の彼の早すぎる死因は脳腫瘍だった。

妻のホリー(ヒラリー・スワンク)は、お葬式では平静を装っているものの、
最愛の夫の突然の死を受け入れられず、彼のお骨とともに家に帰ってくるなり外界との接触を断ってしまう。

それから数週間後、彼女の30歳の誕生日が訪れた。
彼女を元気づけようと、ホリーのお母さん(キャシー・ベイツ)や妹、友人らが集まってホリーの自宅に押し入る。
そこに突然届く大きなプレゼントの箱。
それはなんと、死んだ夫からの誕生日プレゼントだった。
「手紙に書いてあることどおりに行動すること」

そして、その日から毎日、夫ジェリーからの手紙が届いた。
手紙の最後には“P.S. I LOVE YOU ”



喧嘩の場面で始まったと思ったら、映画が始まって10分も経たないうちにお葬式の場面でかなり驚きました。
そして、手紙が毎日届き始めることにはさすがに若干唖然としました・・・。
脳腫瘍になって死を感じた途端に彼は手紙を書き溜めしておいたのだろうか、
脳腫瘍になってからも手紙を毎日送付する手配や旅行の手配などは簡単にできることなのだろうか、
と次々と疑問が浮かびましたが、何より、
夫との思い出を思い出しジェリーの存在を感じているホリーの姿がかわいそうで感情移入してしまいました。

物語が最後に近づくにつれて、毎日手紙が届く仕組みもわかり、少しひと安心し、
同時に、ホリーを叱咤激励するお母さんのキャシー・ベイツが本当にいいお母さんで、感動しました。
キャシー・ベイツが突然蒸発したホリーのお父さんのことを話す様子など、さすが名女優という演技でした。

イメージ 2突然亡くなってしまう夫役のジェラルド・バトラーという俳優を初めて見ましたが、この俳優も結構良かったです。
“基地”で手紙を読むホリーの肩に頭を垂れていたその顔つき、表情が、手紙の文中ではホリーを励ましているにもかかわらず、その裏にある本当の気持ちを表していて、大変印象的でした。
この俳優、雰囲気がクライヴ・オーウェンに似ていると思ったのは私だけでしょうか。

ヒラリー・スワンクは安定した演技で、安心して見ることができましたが、
今まで観てきた映画作品での彼女の姿がやたらに強い女性の役柄だったためか、
この、夫の死に打ちのめされるか弱い美人な女性役がいまいちピンときませんでした。
やっぱりヒラリー・スワンクは、強くてかっこいいタフな女性が似合う気がします。

たびたび登場するアイルランドの風景も美しかったです。
アイルランドってあんなに綺麗なところなんですね、知りませんでした。

見終わってみると、家族の大切さ・温かさを改めて感じ、感謝の心が湧いてくる作品でした。