リフレッシュの時間

自分の思いつくままに、好きなことを書いています

“トゥルーマンショー”

自分の知らないところで、自分の生活を世界中に24時間ずっと放映されていて、
おまけに自分を取り巻く環境、人々、出来事、すべてが舞台のセットだとしたら・・・?

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原題:The Truman Show 製作年度:1998年 製作国:アメリカ 上映時間:103分
監督:ピーター・ウィアー
出演:ジム・キャリーエド・ハリスローラ・リニーノア・エメリッヒナターシャ・マケルホーン

一度見たことある映画ですが、話の設定も流れも面白かったです。
主人公は、ジム・キャリー演じるトゥルーマン。何の変哲もない生命保険会社のサラリーマンです。
奥さんは、ローラ・リニー演じるメリル。
メリルは女優で、トゥルーマンの奥さん役を演じているというわけです。

トゥルーマンは、クリストフ(エド・ハリス)の制作するTV番組“トゥルーマンショー”の主人公。
しかし、当の本人は、まさか自分が番組として放送されていることも知らず、生まれた頃からずっと
同じ町に住み、育ち、結婚した普通の一般市民だと思っています。
しかし、番組“トゥルーマンショー”は、トゥルーマンが誕生した時からずっと世界中に放送され、
その成長を見守り、トゥルーマンの今をリアルタイムで流し続けています。
それを知らないのは、主人公のトゥルーマンだけ。

客観的に見るとひどい話です。プライバシーのかけらもありませんし。

空も街も、奥さんも友人も、ラジオもテレビも、何もかもがトゥルーマンショーの中での作りものです。
しかし、トゥルーマンは本物を見たことがないので何の疑いもなくそのフェイクを本物だと思い込んでいます。

とは言っても、不思議なことは前々からあったのです。
あるとき空から照明が落ちてきたり・・・。
フィジーに行きたいと友人に言うと、友人がやけに「この街が一番だ」と言ってきたり。

そして、あるとき海で溺れて死んだはずの父親がホームレス姿でトゥルーマンの前に登場します。
これは番組制作側での、エキストラの管理不十分による不始末。その他、ラジオに制作側のアナウンスが混じるなど、度重なるスタッフの不始末で、ついにトゥルーマンは自分の環境に疑問を抱き始めます。

そこで、トゥルーマンは、今まで住んでいる街から出ることを試みます。
しかしフィジーへの航空便は予約でいっぱい、車での脱出も渋滞や原発事故に阻まれます。

目に見えないものに対するトゥルーマンの挑戦は、見ていて応援したくなってきます。
これは番組の視聴者も同じ気持ちで、みんなでトゥルーマンの身を案じ、また応援し始めていました。


番組視聴者の祈りがトゥルーマンに通じたのか、最後はスカッとして、気持ちよく終わりました。


この作品の発想は、非常に興味深いと思います。
すべて虚像で作られた世界、人物、出来事で、それらを駆使して、
トゥルーマンの気持ちが制作者側の意図に沿うように操られます。
しかし、どんなに制作者側がそのすべてを操っても、トゥルーマンの心の奥底だけは操ることができない。

制作者の指示で動く俳優たち。それを友人・家族と今まで信じてきたが、
ついにその信じていた世界がすべて揺らぎ崩壊するときには、普通の人なら気が狂うでしょうね。

トゥルーマンの世界を作り出したクリエーターのクリストフは、万物創造主というわけですね。
なかなか考えさせられますね。


ところで、俳優陣は、ジム・キャリーが期待を裏切らず一般庶民番のコメディアンを演じています。
奥さん役のローラ・リニーは、やっぱり笑顔が素敵でかわいいです♪ ローラ・リニー大好きだわぁ。
ローラ・リニーが出演している映画、いろいろ探してみようかなぁ、と思います。