原題:SHUTTER ISLAND 製作年度:2009年 製作国:アメリカ 上映時間:138分
監督:マーティン・スコセッシ 脚本:レータ・カログリディス 原作:デニス・ルヘイン
出演:レオナルド・ディカプリオ、イライアス・コティーズ、ミシェル・ウィリアムズ、エミリー・モーティマー、
マーク・ラファロ、ベン・キングズレー、パトリシア・クラークソン、マックス・フォン・シドー
マーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオのコンビの最新作です。
予想していた展開と全く異なる展開で、驚きました。
【あらすじ】
この島で、収容されていたレイチェル・ソランドという精神病患者が突如として消えたというのだ。島の周囲は断崖絶壁で、刑務所外も荒れ地。隣の島までとても泳いで渡ることはできないほどの距離の隔離されたこの島で、女性一人が裸足で施設から抜け出し島の外に出たとは到底考えられない。彼女の捜索についての任務だ。
テディは、施設の責任者でもあるジョン・コーリー医師(ベン・キングズレー)から話を聞くが、真実を語ろうとしない点に気づく。さらに、看護師や他の精神病患者などレイチェルと関わった人々から話を聞き出そうとするが、彼女についての核心的な手掛かりは得られない。
そのうち、彼は、島にある灯台で精神病患者を手なずけるための脳の神経を取る手術が行われているという情報を得る。手掛かりは灯台にあるに違いないと確信するが、頭痛で医師からもらったアスピリンや、他の人物からもらったタバコに薬が含まれたいたらしく、テディ自身の精神状態も危うくなってきた。
もはや相棒のチャックすら信用できなくなっていくテディだったが、このシャッターアイランドの秘密を暴くべく、彼は灯台へと乗りこむことを決めた・・・。
【感想】
テディが亡き妻のドロレス(ミシェル・ウィリアムズ)に苦悩する姿が、『インセプション』での亡き妻モルに苦悩する姿とダブって、途中までは少々ウンザリしました。「ディカプリオって最近こういう役回りばかりか」などと思っていながら観ていましたが、テディ自身の精神状態、記憶が信用できなくなってきた辺りから、話が思わぬ方向に展開していったので、そこからは気が紛れることもなく、最後まで話にのめりこんで見てしまいました。
映画って、そのシーンを見ている人(その見ている人というのは、主人公であったり主人公とは違う第三者であったりしますが、)の目を通して観客は見ているわけですが、その見ている人が映し出すものを信用できなくなるという展開はなかなか面白かったです。
途中からは、保安捜査官テディがシャッターアイランドを暴く様子を見ているのではなく、自分自身の頭で考えてシャッターアイランドとは本当は何をやっている島なんだろうと暴くというものになっています。
なので、流れとしては面白かったし独特で良かったと思います。サイコ的なミステリーです。
テディが亡き妻を回想するシーンや夢の中のシーンで、不吉でいきなり炎が燃え上がったり、妻が灰になったり、子を殺した直後の血まみれのレイチェルが不吉に微笑んで立っていたり、あらゆるシーンでサイコ的でした。
なので、私としては映画の全体的な雰囲気が暗いように感じて、そんなに好きなタイプの映画ではないです。
まあ、レオナルド・ディカプリオの迫真の演技を見れたから見てよかったかな~。
他のキャストもよかったです。好きな俳優が出ていました。エミリー・モーティマーとパトリシア・クラークソン。
エミリー・モーティマーは逃走している精神病患者のレイチェル役で子3人を自ら殺した女性役でした。
エミリー・モーティマーって少し悲しげな役が似合いますよね~。目が悲しげに見えます。
パトリシア・クラークソンは、この施設から逃げようとしているというシーアン医師役。知的で聡明な彼女にはぴったりでしたけど、かなりちょい役でした。出ていたのたぶん5分位です。
それにしてもレオナルド・ディカプリオってやっぱり華がありますよねぇ。
苦悩している暗いシーンであっても、なんというか、彼がいるだけで、(明るいシーンに見えるという意味ではなく、)照明がついている感じがします。それが彼の魅力なのかなぁ。
これからも活躍していって、いつかアカデミー賞獲ってほしいです。