リフレッシュの時間

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“ボルベール <帰郷>”

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ペネロペ・クルス主演、ペドロ・アルモドバル監督の、“ボルベール”を観ました。


あらすじは、ペネロペ演じる主人公のライムンダは、失業したダメ夫と、15歳の子パウラと忙しく生活していた。そこへダメ夫がパウラに無理やり関係を迫り、パウラは脅すつもりで持った包丁で自分の父を殺してしまう・・・。

こんな場面から話は始まりますが、この作品、そんな簡単な話ではありません。結構奥深いです。

火事で死んでこの世にいない両親、そして、ライムンダの近くに住む姉シーラ。
実家に住む伯母パウラ。実家の向かいに住む親切な女性。

映画のほとんどは女性しか出演していません。

この作品の監督のペドロ・アルモドバルは、本当に強くたくましい女性を描くのがうまいなぁ。
そして、この作品の雰囲気は“バッド・エデュケーション”に通ずる原色のカラフルな世界。
楽しさがあるカラフルではありません、うまく言葉では説明できませんが、ただ色があるというような。
でも、このカラフルさ好きです。

作品の途中で、ペネロペが歌う、母から教わったという“ボルベール”の歌が
なんとも言えない味わいを醸し出しています。

ペネロペ・クルスって、歌も歌えるの?それとも歌は吹き替えかしら?結構うまかったよ。

この作品のタイトル“ボルベール(=帰郷)”、この映画をよく表していると思います。

実際に帰郷するからではありません。
身も心も、原点に戻る感じです。主人公も、その他の人も。
そう思うと、この作品、やっぱり結構良かったです。
さすがペドロ・アルモドバル監督!!!

一見の価値ありです。