リフレッシュの時間

自分の思いつくままに、好きなことを書いています

『ブラック・スワン』

ああ、もう5月が終わろうとしています・・・。光陰矢のごとし。早すぎます。
5月に見た映画で最も強く印象に残ったもの・・・ナタリー・ポートマンが主演したこの映画。
 
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原題:BLACK SWAN  製作年度:2010年 製作国:アメリカ 上映時間:108分
監督・脚本:ダーレン・アロノフスキー
出演:ナタリー・ポートマンヴァンサン・カッセルミラ・クニスバーバラ・ハーシー
    ウィノナ・ライダー、バンジャマン・ミルピエ
 
この映画は確かに、ナタリー・ポートマンの演技に鬼気迫るものがありました。
一番印象に残っている場面はやはり、ナタリー演じるニナがブラックスワンとして狂気の沙汰で踊るシーン。舞台でクルクル回り続ける様子は、もはや人ではなく悪魔のようでした。自分の心を壊してまでしてブラックスワンを演じ切るニナ。凄かったです。
 
ストーリーを見ながら思ったのは、バレエ団のプリマドンナに選ばれるということは、誰もが夢見るものである一方、その重圧は想像を絶するものであるということです。ニナは、選ばれた瞬間は大喜びだったのに、その直後から精神不安定になっていきます。その精神が蝕まれていく様子がリアルで怖かったです。
 
通りすがりで見掛ける女性。初めは自分に似た人がいる程度に思っていたところが、そのうち自分とウリ二つの人物が実在しているように見え、次第に自分を追い詰めていく・・・。その彼女は、まさにニナ自身が心の中で作り上げた自分の投影なんだけど、ニナにはプリマドンナの重圧を耐えられるだけの精神のタフさが備わってなかった。ニナの理解者である母だけがそれに気づいたものの、もはや母親にもニナを止めることはできなかった・・・。
 
どこから現実でどこから思い込みだか幻覚だかがわからなくなってくる精神状態。人は、そう思えばそのように見えるし感じるし、結局は自分の見ているものは自分の心の状態を投影しているということですね。
人の精神は謎に満ちていて怖いですね。
 
怖いけど、ナタリーのファンは是非ごらんください。