リフレッシュの時間

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『キラー・インサイド・ミー』

これもジェシカ・アルバの出演作。でもさっき書いた『アウェイク』よりは筋としてはだいぶんよかったかな。
 
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原題:THE KILLER INSIDE ME  製作年度:2010年 製作国:アメリカ 上映時間:109分
監督:マイケル・ウィンターボトム 原作:ジム・トンプソン
出演:ケイシー・アフレックケイト・ハドソンジェシカ・アルバネッド・ビーティ
    イライアス・コティーズトム・バウアーサイモン・ベイカービル・プルマン
 
俳優も良かったかも。ケイシー・アフレックは演技うまいね。この狂気に触れた人殺しの警官の役を、また憎たらしい感じの少し高い声でうまく演じていました。それから、ケイト・ハドソンも悪くないと思う。やはり俳優がいいと、登場人物に深みが出るし、物語自体も説得力が出てきて良くなりますね。
と言いつつも、これも酷い話でしたけど。こっちの「酷い」は出来が「酷い」ではなく、残酷といういみでの「酷い」。
 
【あらすじ】 ネタばれなし
あるアメリカの田舎町の保安官助手ルー(ケイシー・アフレック)は、町で誰からも好かれるような好青年だった。
彼女エイミー(ケイト・ハドソン)との関係もうまく行っていたが、ある日職務上知りあった娼婦のジョイスジェシカ・アルバ)の魅力に恋に落ちてしまう。ジョイスの家に通うようになり、そこで彼女との愛も育むように。彼女と過ごす時間は幸せに満ちているようだったのだが・・・、彼女の懇意にしている客―その町の権力者の息子への復讐を企んだ彼は、思わぬ行動をする・・・。
 
【感想】
この映画の酷いところは、その残虐性ですね。表向きにこやかで誰からも好かれている保安官助手の内に秘めていた狂気、惨忍性です。まず、ジョイスの殺し方が酷い。顔をボコボコに殴り続けるなんて。そのあとの、笑うかのような表情。そして、何も本人に非が無いボンボンの息子を銃で軽く3、4発。
次に、事件の犯人であることに気づいたホームレスのような人物がカネをせびってきたときの会う予定時間に合わせた、自分の彼女エイミーの殺害。これも酷かったわー!思い出すのが苦になるぐらい。ボコボコ殴って半殺しにさせて、敢えて絶命はさせない。エイミーはまるで壊れたリカちゃん人形のようでした。
そこへやってきたたかり屋が慌てる様子に、余裕で町中に「人殺しだー」と叫んで、彼を保安官に殺させるという姑息さ。
 
本当に嫌らしい最低で卑劣な人間でした。それでいて笑っているのが腹立たしいです。彼が犯人であることに気づいたものの彼のことを友達と信じていた中学生ぐらいの男の子に対しても、信頼を裏切る言葉を平気で言って、首つりさせたか自殺に追い込む始末だし。それなのに何も思わないし感じない。ヘラヘラと笑っている。
これが町の信頼されている保安官ですからね。恐ろしい。
『ジェシー・ジェームズの暗殺』ジェシーを殺したあの役とダブって見えました。あの役は、惨忍性ではなく卑劣な性格が全面的に出ていたけど。
 
まあ後味の悪い映画でした。見終わった後ぞっとしてなかなか眠りにつけませんでした。悪い夢を見そうで。
絵的にもえぐいし、心理描写的にも具合の悪くなる内容でした。
とは言え、映画としての見ごたえはそこそこあったと思います。ジェシカ・アルバのファンは見ない方がいいね。