こっちのメリル・ストリープも料理好きで陽気なおばさんですが、こっちの方がストーリーは充実していました。
実在する人物なのですね、ジュリー・パウエルもジュリア・チャイルドも。
メリル・ストリープは、1960年代にフランス料理をアメリカに紹介したという料理の歴史的人物ジュリア・チャイルドを演じています。この人物、かなり独特なしゃべり方のマイペースを極めたような人物。それをメリル・ストリープが好演しています。
そして、そのジュリア・チャイルドを敬愛してやまない現代のブロガー料理家ジュリー・パウエルを、こちらもエイミー・アダムスが好演。ジュリア・チャイルドの料理本に紹介されているお料理を自分で妥協せず作って、それをブログに記録していく、そして、料理本に載っているお料理全てを作ることを目標としています。
この話は面白かったです。まず、料理がたくさん登場するのも楽しませてくれますし、フランス料理だから難しいのですが、それをジュリーが悪戦苦闘していて、数回挫折しかかっていました。そのたびに、ジュリアのことを思い、まるで彼女が守護神であるかのように彼女の存在に励まされて、一つずつ困難を乗り越えていきます。一種の信仰心のようにも思えるほどなのですが、しかしジュリーのひたむきな思いとその努力は、見ていてこっちも勇気づけられるものでした。
エイミー・アダムスはいいね。もがき苦しむ現代女性を好演していて、親近感を抱くほどでした。
それから、ジュリア・チャイルドの夫をスタンリー・トゥッチが演じていましたが、彼も好きです。どんな役柄をやってもうまくこなしますね。こないだ見た時は少女を殺す残忍な凶悪犯人だったのに、今回は奔放なジュリアを見守っていて包容力があり、かつ、優秀な外交官を演じていました。
この映画はお勧めできます。
