原題:WHATEVER WORKS 製作年度:2009年 製作国:アメリカ 上映時間:91分
監督・脚本:ウディ・アレン
出演:ラリー・デヴィッド、エヴァン・レイチェル・ウッド、パトリシア・クラークソン、ヘンリー・カヴィル、
今回も軽妙なタッチでウディ・アレンワールドが繰り広げられています。
主人公を演じているのはラリー・デヴィッドという俳優ですが、彼の様子はウディ・アレンそのもののようでした。
【あらすじ】 ネタばれなし
自称「天才」、IQ200という主人公ボリスですが、脳みそが尺取虫級の人々を憂いて生活をしています。そんな中、脳みそ尺取虫級の若い女の子メロディが家に突然やってきて・・・・・・、ボリスは「寛大な心」で、尺取虫の女の子に合わせ、メロディもまた天才のボリスを慕います。結果、メロディの押しの一手で二人は結婚。
なんやかんや言いながら二人は順調に生活を営みますが、ある日、メロディの母親が家出していた彼女を見つけ出し・・・・・・、性格が気難しいボリスを嫌う母は、メロディに最適な男性を見つけてきて・・・・・・。
【感想】
面白かったです。ウディ・アレンの笑いってこれですよね。知的な笑いというか、登場人物は大まじめだけど、見ている私たちには滑稽に見えて笑ってしまう・・・という。最後に、ボリスが見ている私たちに向かって「全体像を見ているのは僕だけだ」と言い残していますが、確かに一歩離れて見ているのはボリスだけなのかもしれない。
実際の日々の生活でも、自分の身の回りに起きていることは、当の本人には一つ一つ重大事だし、それによって何がどう影響するかなど必死で考えたりするのだけど、この映画を見るように眺めてみると、どれも滑稽でばかばかしいことなのかもしれません。事実、今私の身の周りに起きていることをこの映画のように眺めてみると、笑えてくるようなばかばかしい出来事ばかりが並んでいます。周囲の人間は大まじめですが。
また、ウディ・アレンは、毎回そのときそのときウディ・アレン自身が思うテーマについて問いを投げかけ、その彼なりのその時思う答えを伝えてくれますが、今回は、「人と出会ったり、何かが起きて好転したりその逆だったり、そういうことはすべて運次第だ」ということだったと思います。
やはりそうかな~、運かな~。運だけでもないけど、最終的には運なのかな~。まあ、見ていて、ウディ・アレンの言わんとしていることはなんとなく理解できました。
なんであれ、「人生楽しまなくちゃ損」そんな言葉が聞こえてきたような気がしました。