リフレッシュの時間

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『仮面の男』

ディカプリオ主演のこの映画、実はアレクサンドル・デュマの『三銃士』の続々編『鉄仮面』の映画化でした。
 
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原題:THE MAN IN THE IRON MASK  製作年度:1998年 製作国:アメリカ 上映時間:132分
監督・脚本:ランドール・ウォレス  原作:アレクサンドル・デュマ
出演:レオナルド・ディカプリオジェレミー・アイアンズジョン・マルコヴィッチジェラール・ドパルデュー
    ガブリエル・バーンアンヌ・パリロー、ジュディット・ゴドレーシュ、ピーター・サースガード
 
【主な登場人物】
 
【あらすじ】
ルイ14世の統治するフランス。度重なる戦争で民衆は貧困に陥り、各地ではイエズス会率いる暴動が発生していた。そんなことには見向きもせず、優雅で自由気ままな生活を楽しんでいたルイ14世は、かつて「三銃士」として名声を轟かせていたダルタニアンに身辺を守らさせ、アラミスにイエズス会の頂点に立つ人物を暗殺せよと命じた。
 
一方、「三銃士」のアトスは、一人息子を男手一つで育てあげ、ひっそりと暮らしていた。息子ロアールピーター・サースガードには美しい娘クリスティー(ジュディット・ゴドレーシュ)という許婚がいて、プロポーズをしようとしていた。そこへ、ルイ14世がクリスティーナに一目惚れし、彼女を自分のものにすべく、ロアールを戦争の前線に立たせる命令を下す。ロアールは戦死し、病気の母を持つクリスティーナはルイ14世の愛人となった。
 
アラミスは、三銃士の務めを終えた今は司祭になっていたが、殺人ばかりを命じ民衆の訴えに一切耳を傾けようとしないルイ14世の統治では、社会がよくならないと、ポルトスと息子を失い悲しみに暮れるアトスを仲間に引き入れて、牢獄に入れられている「仮面の男」とルイ14世を取り替える作戦を実行する・・・。
その「仮面の男」とは、王によって存在を隠されていたルイ14世の双子の弟だった・・・。
 


【感想】
俳優陣が大変豪華です。そして、この作品が、文学作品を映画化したものだということも意外でした。
アレクサンドル・デュマの書いた『三銃士』は、実は3部作の第1部にあたり、その第2部が『二十年後』、そして第3部が『ブラジュロンヌ子爵』、別名『鉄仮面』となっていて、この3つで『ダルタニアン物語』と呼ぶそうです。
 
なのでこの作品も、ディカプリオが前面に押し出されていますが、「三銃士」の物語です。老いた「三銃士」です。
老いたとは言っても、剣での戦いはお手の物で、若い銃士たちを圧倒し、彼らの憧れに変わりはありません。
彼らが、(おそらく)昔のように華麗に立ち回ることはできないけどさすがの剣裁きで戦う場面がかっこよかった。
 
ディカプリオは、さすが演技派俳優といったところで、表情や雰囲気からその人物の性格をうまくにじみだしていました。ルイ14世は傲慢で憎たらしく、フィリップは誠実で清らかな心を持つのが見えました。改めて凄いなと思います。
 
でもまあ、話自体は、まあまあといったところです。何が欠けていたのか分からないですが、イマイチパッとしない印象を受けました。『三銃士』原作自体が、映画がなかった当時、きっと、誰が読んでも楽しい大衆娯楽のような作品で、内容もアッサリしていたんでしょうね。一度『三銃士』を読んでみるのがいいかもしれません。子どもの頃に一度映画で見た記憶があるんですけどね、もうすっかり忘れています。