リフレッシュの時間

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マン・レイ展

現在、国立新美術館で開催中のマン・レイ展に行ってまいりました。⇒マン・レイ展公式HP
 
イメージ 1入場するなり「本日はマン・レイの誕生日です。」と
右のポストカードを手渡されました。
 
何も知らずに行ったのですが、私が行った8月27日はマン・レイの120歳の誕生日だったそうです。
 
この女性は誰?と思いながら作品を順番に眺め、
ロサンゼルス時代の作品群に来た時にようやくこの作品を
見つけました。
 
これは、『ジェニファー・ジョーンズ』で、1940年代に製作されたものです。この写真は、彼女が刺繍をしているところでしょうか。長いチェックのスカート、写真の向かって右部分から白い光が漏れて、左部分は全体的に暗いですね。
 
このようなポートレイトの写真が大量にありました。
それらには解説がついていないので、私が知っている有名人以外の有名人は、このジェニファーなどのように、女優なのか何なのかさっぱりわかりませんでした。
でもおそらく顔が美人だしハリウッド女優なんでしょうね。と、今ネットで検索をかけてみたら女優でした。


マン・レイは、本名をエマニュエル・ラドリツキーと言い、生まれはアメリカ合衆国
当初はニューヨークに住み、画家を目指していた。その記録として自分の絵を写真に撮っていました。
マルセル・デュシャンと知り合い、ダダイスムという運動をしていたそうですが、
そもそもダダイスムって何なんでしょう?詳しくご存知の方、お教えください。
wikiには、「既成の秩序や常識に対する否定、攻撃、破壊といった思想を特徴とする」とありました。
 
その後、マン・レイはパリへ移り住み、芸術として写真を撮り始めたそうです。
モンパルナスのキキに出会ったのもそのときだったとのことです。
 
イメージ 2
これは1926年製作の『黒と白』という作品で、その複製(?印刷しなおしたもの?)が展示されていました。
 
前にTV番組『美の巨人たち』で放送されていた「マン・レイ『黒と白』」によると、マン・レイのこの作品で、それまでコピーを写す機械としてしか認識されていなかった写真が「芸術」と認識されるようになったそうです。
 
確かに美しいです。
 
 
 
 
 
 


このマン・レイ展では、ニューヨーク時代(1890-1921)、パリ時代(1921-1940)、ロサンゼルス時代(1940-1951)、2度目のパリ時代(1951-1976)の4つに区分されて時代ごとに作品が展示されていました。
 
マン・レイが製作した無声の映画も放映されていました。階段にヒトデがいたり、意味不明でした。
 
マン・レイの奥さんのジュリエットのインタビューもありましたが、これはマン・レイの住んでいた場所、写真の現像していた場所などが見れて、マン・レイの世界がよくわかって面白かったです。
また、ジュリエットおばあさんが、2匹の白鳥のハートがついたサングラスとか、ハート型のサングラスとか、変わったサングラスを登場するたびに替えてくるのがユーモアあって楽しかったです。
 
ポートレイトが大量にあったのですが、ポートレイト以外の作品は、思わず笑ってしまうような作品もありました。
 
例えば、『こんにちは、マックス』というタイトルがつけられた作品で、調理用の柄のついたザルの中に小さな木製の鼠捕りみたいな器具が真ん中に置いてある作品です。意味不明で、「なんだ、これ」と笑ってしまいました。
マックス・エルンストは仲よしの画家だったようで、エルンストに関する作品が数多くあったと思います。
 
このような工作のようなもので他にも空想力を働かせて見ると笑えるものがいくつかあり、シュールレアリスムダダイスムがさっぱりわからない私にもそれなりに楽しました。
 
それから、マン・レイは、チェスの駒を抽象化したデザインのものも作っていて、そのチェスの駒は確かにオシャレでした。ああいうチェスセットが家にあればな、と思いました。マン・レイはチェス好きだったようです。
 
よくわからないながらも、意外と楽しい展覧会だったと思います。