リフレッシュの時間

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“トロイ”

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以前この映画を観た時は国際線の飛行機の中で、邦訳がなく雰囲気しかつかめなかったのですが、
このたびTVで放送されていて、邦訳付きで観ることができ、きちんと理解できました(笑)。

ホメロス叙事詩イリアス』にあるトロイ戦争の様子を描いた歴史大作ですが、純粋に面白かったです。

ブラピギリシャ軍のアキレス役で、戦士はみな彼を一目置く最強の剣士です。
このアキレス役のブラピは、体をかなり鍛えたんでしょうね、体格もかなり良くて驚きました。

トロイの王の息子は二人いますが、そのうち長男のヘクトルエリック・バナ
もう一人、次男のパリスオーランド・ブルームが演じています。

このオーランド・ブルームの役どころには笑ってしまいました。イケメン王子ですが、
そもそもこのギリシャ vs.トロイという戦争が起きたのは彼の浅はかな行動が原因なのです。
トロイとギリシャが同盟を結び、ギリシャに訪れたトロイをギリシャ側が豪勢にもてなしている間に
オーランド・ブルーム(パリス)が、ギリシャのうちの一国であるスパルタ国王の美しい王妃ヘレンを誘惑し、
さらには、彼女を無断でトロイに連れ去ったのです。

美しい妻を愛していたスパルタ国王メネラオスが怒るのも無理はなく、同盟は決裂。
ギリシャ軍はトロイの征服を決断します。

血気盛んなアキレスを筆頭に、圧倒的な勢力でトロイの浜を占領し、
あっという間にギリシャ軍はトロイの高くそびえる城壁にまで達してしまいます。

そして、その怒り迫るギリシャ国王らと向き合ったトロイの王子たちの間抜けなこと。

そもそもこの戦争の原因であるパリス王子―オーランド・ブルームは、スパルタ国王に向かって
「ヘレンを懸けて一対一で戦おう。そして勝った者がヘレンを自分のものとすれば
 ギリシャとトロイは戦争せずにこの問題は解決する。」などと熱い口調で申し出ます。
スパルタ国王メネラオスはそのパリス王子の申し出を快く引き受け、この二人はみなが見守る中、
一対一の剣の戦いを行うわけですが、それが圧倒的にスパルタ国王が強く、明らかにパリスの負け。
命の危険を感じたパリスは、恥も捨て、その場でお兄さんヘクトルに近寄り必死に助けを求めます。

この情けない様子のオーランド・ブルームがはまり役でかなり笑えました。ある意味、演技うまいのかも。

そして、これまた酷いのがこの兄のヘクトルで、弟の情けない様子に無言でメネラオスを剣で一突き。
メネラオスは急所を突かれ死んでしまいます。

トロイの王子たちのあまりに酷い仕打ちにギリシャ軍のミュケナイアガメムノン(メネラオスの兄)
は怒り狂い、いよいよこのトロイ戦争が本格的に勃発します。



このように、初めはコメディかと思える展開で笑えたのですが、
その後の戦争の様子は、見ごたえがありました。

スパルタ軍は、前に“300”で見たスパルタ特有の戦闘態勢が見れました。
“300”の中で「スパルタ軍は、(戦争のときだけ戦っているのではなく)軍全員の職業が戦士なのだ」
というセリフがあったのを思い出し、剣士のブラピも他を圧倒させる見事な剣さばきでした。

ブラピが演じるアキレスは自由人で、必要以上に感情的な点を除けば、
部下を同士とし、考え方も発想も柔軟で人間的に素晴らしい人物でしたが、
本当にアキレスはこんな人間だったのでしょうか。美化されているんでしょうか。

トロイの木馬がこのトロイ戦争にどう利用されたのかも知ることができ面白かったです。
オデュッセウスショーン・ビーン)が「知恵あるものが勝利する」といったことを言っていましたが、
この「トロイの木馬」という案を考え出したオデュッセウスには感心しました。

国のために戦うのではなく愛する女性を探して戦うアキレスの最期も良かったです。

美しさゆえに戦争を勃発させてしまった王妃ヘレンはダイアン・クルーガーが演じていましたが、
実際、彼女はめちゃくちゃ美人ですね。見惚れてしまいました。

この映画、歴史大作なのに古代の神話を重厚感なく見せてくれたのが、親しみやすくて良かったです。