リフレッシュの時間

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“ミリオンダラー・ベイビー”

簡単には答えられない壮大なテーマを突きつけられた作品でした。
2004年アカデミー作品賞監督賞受賞作品です。

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原題:MILLION DOLLAR BABY 製作年度:2004年 製作国:アメリカ 上映時間:133分
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッドヒラリー・スワンクモーガン・フリーマンアンソニー・マッキー

ずーっと気になっていたのにいまだに見ていなかった作品です。

ボクシングに挑戦する女性と熱血トレーナーとの熱いスポーツ映画だろうという先入観を持っていたのですが、
それは前半部分のみで、実はスポーツ青春映画ではありませんでした。ジャンルは、「ヒューマン」でしょうね。



【あらすじ】
フランキー(クリント・イーストウッド)は、的確で早急な怪我の応急処置とボクサーを育てるのがうまいトレーナー。昔ボクサーだったスクラップ(モーガン・フリーマン)と共にボクシング・ジムを経営している。
そこへ、ミズーリ州出身の貧しい家庭で育ったマギー(ヒラリー・スワンク)が現れる。

当初は、女性のボクサーを育てる気など全くなかったフランキーだったが、
彼女の熱意とスクラップの後押しに負けて、トレーナーになることとなった。

マギーは人一倍練習に励むガッツのある女性31歳で、
フランキーがトレーナーにつくや否やみるみるうちに成長していく。

フランキーが彼女につけたリング上での愛称『モ・クシュラ』が、大きな歓声となってリングに響く試合が続いた。

そして、賞金100万ドルがかかった試合で、相手の反則連発王者「青い熊」ビリーと戦うことになった。
数々の反則行為を受けたにもかかわらずマギーが試合を優勢に進め、
その試合終了後に、ビリーから強烈なパンチを食らい、重傷を負ってしまう。
マギーは首を骨折し、全身不随となってしまったのだ・・・。



この映画の本題はここからです。

全身不随となったマギー。こんなことになったのは自分のせいだと自分を責めるフランキー。「かつて、スクラップの最後の試合でも、試合を中断させなかったばかりにスクラップの片目を失明させてしまったのに。」決してフランキーのせいではないのに、フランキーは自分を責めて苦悩します。

マギーは
「自分は充分に生き抜いた。こんな状態なら生きていても仕方がない。殺してほしい。」と言い始めます。
「そんなことできない」と頑なに断るフランキーだったが、ボクサーで頑固なマギーは自殺を図り・・・。



【感想】
この映画、結構暗い内容で、観終わった後も暗い気持ちになったのですが、
今振り返ってみると、大きなテーマを掲げていますね。
安楽死は是か非か。」

このテーマに関しては色々と考え方も分かれるところだと思います。
少し前によく話題に上がっていたなぁ。

このテーマを大々的に扱うのに、映画の後半部分のみだったら暗すぎるし、
前半部分のサクセスストーリーや、マギーとフランキー、スクラップの友情などが描かれて、
ちょうど見るのに耐えられる仕上がりになっているのかもしれません。

なかなか、考えさせられますね。
自分が同じ状況だったら安楽死してもらいたいですが。周りはそうは簡単に思えないですよね。
医療技術が発達して、延命治療が主眼となっていますもんねぇ。


俳優陣は・・・
モーガン・フリーマン、よかったなぁ。にじみ出る温かさがありますよねぇ。
この作品でアカデミー助演男優賞を獲得しています。見ているだけで安心感が生まれます。

クリント・イーストウッドは、いつもながら映画作品制作に安定感があるし、安心して見ていられますよね。
でも、声がしわがれすぎていて、聞き取りにくくないですか?!

それから、この作品で見事アカデミー主演女優賞を獲ったヒラリー・スワンク
彼女はすごいなぁ。まだ作品あんまり見たことないですが、本物のプロボクサーみたいでしたよ。
俳優とは思えない敏速な動き、強烈なパンチ。大変な練習をしたのだと思いますが、その俳優魂に圧巻です。
ヒラリー・スワンクって“ボーイズ・ドント・クライ”でもアカデミー賞受賞していましたよね。
あの映画もずっと気になっているのにまだ見ていないなぁ・・・。