リフレッシュの時間

自分の思いつくままに、好きなことを書いています

“姉のいた夏、いない夏”

明るくて自由奔放な姉がこの世から姿を消した。
突然の姉の死に疑念を抱き、姉の足跡を辿ってヨーロッパを旅する妹のお話です。

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原題:THE INVISIBLE CIRCUS 製作年度:2001年 製作国:アメリカ 上映時間:93分
監督:アダム・ブルックス
出演:ジョーダナ・ブリュースタークリストファー・エクルストンキャメロン・ディアス

1976年、サンフランシスコに住むフィービー(ジョーダナ・ブリュースター)は、
高校卒業を機に、7年前に自殺した姉のフェイス(キャメロン・ディアス)の死の真相を確かめるべく、
ヨーロッパへと旅立ちます。現在パリに住む、当時姉の恋人だったウルフ(クリストファー・エクルストン)と再会し、姉の思わぬ過去を知る旅となります。ヒッピーだった姉。あんなに明るい性格だった姉がなぜ自殺したのか。


正直なところ、作品の意図しているところが読みづらかったです。複雑で読みづらいという意味ではなく、
この作品によって何を伝えたいのかというメッセージが曖昧でぼやけています。

俳優それぞれの演技はよかったし、映像・景色もきれいだったので、完全に脚本ミスではないでしょうか。

妹のフィービーがまず降り立ったヨーロッパの地はフェイスの元恋人が住むパリでした。
パリで、フェイスの声、幻覚がフィービーを襲い、フィービーは無我夢中でフェイスの幻を追いかけます。
そして、再会したフェイスの当時の恋人ウルフ。彼は、フィービーの知らない過去を知っていました。

フェイスとウルフは、1960年代後半、世界平和を心から望むヒッピーでした。「自分たちの力で世界平和に尽力したい」と、ヨーロッパに向かい、フェイスは、ドイツの過激派テロ集団に入ります。
「銃で世界平和が訪れると思うのか!」と、ウルフはフェイスに脱退するよう説得するのですが、
一方のフェイスは、一見なんでもない人間のように見える自分が、実は世界平和のために秘密裏に工作している
という事実に興奮し、ウルフの説得に耳を貸すどころか、ますます入れ込んでいきます。
そしていくつかの事件に関わるのですが、その一環で、計画通りに行かず、フェイスが設置した爆弾で
一市民が死んでしまう事件が起きました。

自分が設置した爆弾が妻子ある男性の命を奪ったことに、フェイスは苦悩し始めます。
そして、逃げるかのように恋人ウルフの元に戻り、ポルトガルへと旅に出るのです。


このフェイスをキャメロン・ディアスが演じているのですが、
キャメロン・ディアスは、ふわふわした夢見がちなヒッピーをうまく演じていましたよ。
どこか、地に足の着いていないような・・・。キャメロンのイメージにぴったりの役だったかもしれません。


このフェイスに関する話を、妹フィービーは、ウルフの口から小出しに聞き出すわけなのですが、
フィービーはウルフと姉の死んだポルトガルに行き、姉を偲ぶはずが、ウルフと恋人関係になったり、
途中から話の流れがグダグダになっていました。だいたい、自殺した姉の元恋人と自分が恋人関係になる
気がしれないし、ウルフもおかしいんじゃないかと思います。ひどいストーリーだなぁ。

結局何を描きたかったのか・・・
キャメロン・ディアスのヒッピー姿?世界平和のために行動を起こす過激テロ集団?

一番肝心なところが欠けている、そんな映画でした。

だいたい、ヒッピーって一体何なんだろう・・・
キャメロンが「ベルリンでラリって楽しい~」みたいなこと言ってましたけど・・・。