リフレッシュの時間

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【トルコ】コンヤ~スルタン・ハヌ

パムッカレで一泊した翌日、カッパドキアを目指しつつ宗教色の強いコンヤに訪れました。

コンヤには、メヴラーナ博物館があり、この博物館には団体の観光客が訪れるのですが、
コンヤの街のほかの部分にはあまり観光客が訪れないらしく、街の人々からジロジロ見られました。

イメージ 1メヴラーナ博物館は、イスラム神秘主義のメヴラーナ教の霊廟が博物館となったものです。
メヴラーナ教は、セマーという神秘的なグルグル回り続ける(踊り)宗教的儀式で有名な宗教です。

イメージ 2コンヤには多くの神学校が作られたそうなのですが、その一つのインジェ・ミナーレ神学校です。建物の彫刻が素晴らしかったです。
イメージ 3一部分の拡大図。
イスラム教では、偶像崇拝が禁止されていることから、
建物の装飾もすべて草木などの模様が形作られていて、美しいです。

モスクにはアラビア語が書かれていますが、これはオスマン帝国のなごりで、
現在使われているトルコ語はアルファベットで書かれます。
読み書きのできなかった一般庶民が文字を理解しやすいようにとアルファベットが採用されたそうです。

コンヤは宗教色が強いということもあり、頭にスカーフを巻いている現地の女性も多かったです。

このあと、セリミエ・ジャミイというモスクにも訪れました。
イメージ 4

このモスクは今でもイスラム教徒に使用されていて、私たちが訪れた時にはお祈りの時間。
お祈りの時間が終わった後に入りましたが、お祈りの時間に遅れた人たちがお祈りしました。
イスラム教の、全身を投げ出して祈る姿は実際に見ると神秘的で、チベット仏教みたいですね。

コンヤに訪れた後、イメージ 5
スルタン・ハヌにあるスルタン・ハヌ・ケルヴァン・サライ(隊商宿)に訪れました。
この隊商宿は、シルクロードを行き交う商人たちが休んだ宿泊施設です。
13世紀の建物ですが保存状態が非常によく、立派な建物でした。
外がどんなに暑くても中はとっても涼しかったです。

建物内から中庭を眺めた図です。

イメージ 6



ところで、コンヤのジャミイに訪れた際に、日本人が珍しかったらしく、
このモスクにいた神父さんみたいな人が話しかけてきました。
「日本人?」「日本人では、イヅツトシヒコがイスラム教に改宗した。」と。(もちろんトルコ語です。)
イヅツトシヒコって誰?と思い帰国してから調べると、井筒俊彦という学者のことでした。
イスラム教に改宗したかは不明ですが、イスラムや神秘哲学の学者だったようです。

この神父さんみたいな人が、最後に私たちに言った言葉が非常に印象的で、
残念ながらはっきりとは覚えていないのですが、その言葉に包み込むような温かい雰囲気を感じました。

日本にはイスラム教の情報はほとんど入ってこないし、入ってきたとしても断片的ですし、
私は、イスラム教について何も知らないし、おまけにその断片的な情報のせいで誤解していると感じました。

今回の旅は、宗教について考えさせられました。
数人のトルコ人のガイドさんに会いましたが、そのガイドさんの一人は「私は無宗教だ」と断言する人もいれば、
イスラム教は嫌いじゃないけど、自分は積極的なイスラム教じゃない。
 宗教は幸せを求めるためにあるはずなのに、宗教間の争いは絶えない。」と言っているガイドさんもいました。

日本は圧倒的な勢力の宗教が支配している状況ではないし、宗教間争いを身近に感じることはないため、
私自身、世界で起きている宗教間争いも他人事のように感じてしまいがちでしたが、
もっと真実を知る必要があるように感じました。


次回の記事からカッパドキアに入ります。