リフレッシュの時間

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“ベンジャミン・バトン 数奇な人生”

ずーっと見たかった映画、“ベンジャミン・バトン 数奇な人生”を観ました。

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原題:THE CURIOUS CASE OF BENJAMIN BUTTON
製作年度:2008年 製作国:アメリカ 上映時間:167分
監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ブラッド・ピットケイト・ブランシェットティルダ・スウィントンジェイソン・フレミング
   イライアス・コティーズ、タラジ・P・ヘンソン

いい映画でした・・・! 心温まる作品です。

映画の予告編にもありますように、
生まれた時がおじいさん、そして徐々に若返っていくベンジャミン(ブラッド・ピット)が主人公です。

ベンジャミンの人生を描いただけ、と言えばそれまでなのですが、なんでしょう、
生きている間に起きるあらゆる出来事を受け入れるという温かさを描いた作品のように感じました。

ケイト・ブランシェットは、ベンジャミンの幼なじみで恋人のデイジーを演じています。

構成としては、ベンジャミンの書いた日記を、年老いたデイジーに娘が読み聞かせながら、
物語が綴られていきます。

描かれているのはあくまでベンジャミンの人生であって、ベンジャミンとデイジー恋物語ではありません。

現実にはありえないですが、徐々に若返っていくなんて変なことです。

面白いのは、見た目は70歳ぐらい(年齢ではおそらく10歳ぐらい)のベンジャミンが、
おもちゃで遊んでいたり、絵本を読んでもらって、5歳ぐらいのデイジー
「もう一回読んで!」と無邪気にお願いしている姿でした。

やっぱり、見た目が違うだけで面白かったりかなりの違和感を感じるもんです。

お母さんのクイニー(タラジ・P・ヘンソン)は、育ての親ですが、信仰深い本当にいいお母さんで、
ベンジャミンに「あなたはほかの子とは違うのよ」と言っていつも抱きしめていました。
ベンジャミンもただその事実を受け入れるだけで、それに対して悲観したりすることもなかったのは、
きっと、ベンジャミンの育った環境が、老人ホーム(母のクイニーが老人ホームを経営していた)で、
周りのご老人達も、ベンジャミンが若返っていくという事実を知らずに
ベンジャミンを受け入れていたからでしょうね。

これが普通の学校に通おうもんなら、学校ではいじめられっこになり、
ベンジャミン自身も自分と周りと比較して、自分に課された運命を呪ったかもしれません。

私が一番感動したのは、ベンジャミンが年齢を重ね、見た目は7歳ぐらいの少年だが、
脳は認知症で、何もかもわからなくなってしまっていて、(デイジーのこともわからない。)
昔愛した老女デイジーに「今までの自分の人生を何も思い出せないんだ」と言い、
それに対して、デイジーが「何も思い出さなくていいのよ」と言った場面でした。

これは、若返るとか云々ではなく、誰もが体験するかもしれないことで、
自分だってそうなり得るかもしれないことだからです。

人生のパートナーに、ともに共有する楽しい思い出があるはずなのに、
それを、「何も思い出せないんだ」と言われたとき、きっとデイジーはショックだったと思うのですが、
でもそのショックを全く見せずに、ベンジャミンを不安にさせないために「思い出さなくていいのよ」
と優しく答えるのは、そこにベンジャミンを心から大切に思う気持ちがあるからでしょう。


この話の不思議なところは、体だけが若返っていって、脳については老化していってる点です。
脳も若返っていくなら、むしろ記憶力がよくなりそうですが、どうなんでしょう。
厳密に考えるとよくわからなくなります・・・。


それにしても、ブラピはかっこいいですよ、何しても様になりますね。
ケイト・ブランシェットも美人だし、このカップルはかっこよくて見惚れてしまいました。
かっこいいカップルの期間はわずかでしたけどね、ブラピは若返るしケイトは年を取るから。


まだごらんになっていない方には一押しの作品です。
人生を歩むことの素晴らしさを感じさせてくれるいい作品でした。