リフレッシュの時間

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“モンスーン・ウェディング”

この間観た“スラムドッグ$ミリオネア”で大変感動したので、
スラムドッグ$ミリオネアはイギリス映画ですが)
他のインド映画も見てみようと、インドに関連する映画をいくつか借りてきました。

インド映画と言っても、ヒンディー映画、タミル映画、テルグ映画、と言語によっていくつかあるようです。

今回観たのはこちら。モンスーン・ウェディングです。
これは、ヒンディー語と英語が混じってるので、ヒンディー映画かな。

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原題:Monsoon Wedding 製作年:2001年 製作国:インド 上映時間:114分
監督:ミーラー・ナイール(Mira Nair)

出演:ヴァスンダラー・ダース(アディティ・ヴァルマー(主人公))
   ナスィールッディーン・シャー(アディティの父)
   リレット・ドゥベー(アディティの母)、パルヴィーン・ダーバス(アディティの婚約者)
   ティロタマ・ショメ(アリス(ヴァルマー家のメイド))、
   ヴィジャイ・ラーズ(“P・K”ドゥベイ(ウェディング・プランナー) )

この作品は、インド北部パンジャブ地方での結婚式のお話です。

アディテイという女の子の結婚式をめぐって、アディティ、その父、従妹のリラ、親戚のダンスがうまい女の子(←名前忘れました)、ウェディング・プランナーのドゥベイなど数人の心模様を描いた群像劇です。

この映画の監督は、ミーラー・ナイールというインド人の女性の監督ですが、女性の監督だけあって、
人物描写、映像、雰囲気など、全体を通して、女性らしい細やかな作りになっています。

女性監督が作る作品ってやっぱり男性の監督より神経が細やかというか
女性らしいタッチになるものなんですね。
以前観た、ソフィア・コッポラの“マリー・アントワネット”にも似た、女性らしい雰囲気が漂っています。

この映画は、2001年ヴェネチア映画祭金獅子賞を受賞しているそうです。

ネタばれしませんので、ご安心ください。



印象的だったのは、
映画の初めから最後まで鮮やかなオレンジ色のマリーゴールドの花々が散りばめられていたこと。
そして、ウェディング・プランナーのドゥベイが、物思いにふけりながらマリーゴールドを食べまくっていました。
マリーゴールドは、インドの結婚式ではおめでたい花ということで、よく使われるそうです。

イメージ 2これはマリーゴールドの傘・・・
モンスーン時期で大雨が降っているからです。
画像の二人は、ウェディング・プランナーのドゥベイと、メイドのアリス。

それにしてもインドの結婚式はずいぶん華やかなお祭りなんですね。
鮮やかな色、色、色・・・なるべくド派手に・・・
結婚式の開催される数日前から、大きなテントを張ったり、婚約式(?)があったり、前夜祭があったり、
一族を呼んで、盛大に行っていました。実際、インド北部の結婚式はこんな様子だそうです。

面白かったのは、その前夜祭で、「パンジャブ人は・・・」「ベンガル人のあなたも・・・」というふうに、
インドの地域や出身の話をしていたことです。日本で言ったら「県民性」ですね。
どこのお国でもあるんだな、と思うと、なんだか面白く思えました。

それから、みんな歌と踊りが大好き!!結婚式の前も踊ってました。
と言っても、こないだの“スラムドッグ$ミリオネア”のエンディングのような踊りではなくて、
ミュージカルのようなダンスが挿入されているのでもなく、ただ自然に、生活の中にあるような歌と踊りです。

イメージ 3結婚式の余興はもちろん踊り。阿波踊り風な踊りだったなー。
結婚式の最後も踊り。
めでたくて楽しいです。

私としては、ウェディング・プランナーの俳優がとても面白くて気に入りました。コメディアンのようです。

この結婚式の新郎新婦は、上流階級の一族なので、一方ウェディング・プランナーのドゥベイは、
普通の家に住んでいて、新婦の父親にあれこれ注文つけられてこき使われているのですが、
仲間と一緒に「あれこれ言う前に、金を払えって」と冗談を言っています。

監督のインタビューによると、彼は中産階級をイメージして作ったキャラクターだそうで、
「今インドでは、身分が混ざり始めているから」と言っていました。
やっぱりカースト制が根づいた文化なんですね~。
このウェディングも、富裕層だからこんなに豪華なんだろうな。

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