リフレッシュの時間

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“チェ 28歳の革命”

“チェ 28歳の革命”(2008年 スペイン・フランス・アメリカ合作)を観てきましたー!!

ゲバラは、以前にガエル・ガルシア・ベルナル主演の『モーターサイクル・ダイアリーズ』を観て以来、
大好きになり、その続編にあたる同じくガエル主演の『チェ・ゲバラカストロ』も観ました。
ただ、後者の作品は、カストロ中心に描かれており、いまいちゲバラが何をしたのかが把握できなかったので、
今回の作品には期待していました。

ほとんどの方がご覧になってないでしょうから、ネタバレしないようにします!



いざ観てみると、この映画は期待を裏切りませんでした。少なくとも私にとっては。
むしろ、ゲバラのことをより深く知ることができ、堪能できました。

そもそも、

“革命”とは、何なのか・・・???

ゲバラは、キューバ人でもなくアルゼンチン人の医者に過ぎなく、
カストロと出会った1955年当時、単なる27歳の青年で、政治家でもありませんでした。

そのゲバラが、具体的にはどういう活動を行い、“革命”を起こしたのでしょうか。
カストロゲバラというたった二人で何を行い、バティスタ政権下のキューバ国民全体を動かしたのでしょうか。

その答えがこの映画に描かれています。

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映画を観て痛感したのは、“革命”とは、地味で地道でひたすら困難で、成し遂げられるかもわからないのに、
ただ、その活動に参加している一人一人のその「思い」だけは強固で必死だということです。

どうして、キューバの街に「あの政府はおかしいから立ち上がれ」と市民を扇動するのではなく、
キューバの山から、道なき道から、攻めたのか。何を意図としていたのか。
この映画を観て、その理由がわかりました。

キューバ革命に至るまでのつらい道のりと医者であったゲバラが救ってきた人たち。
ゲバラの社会に対する正義感と、この社会自体を変えようという思いの強さに感動しました。

何をどう説明したらよいものやらわかりませんが、ゲバラの行ったことは偉大であり、
普通の人間なら成し遂げられないし、キューバ革命の成功後も中南米全域に革命を起こすべく
キューバを去ったゲバラは、どこまでも理想を追求しそしてそれを現実に変える原動力を持った
ものすごい人物だということがよくわかりました。

そして、ゲバラは、“革命”という大義に囚われて一つ一つの小さなことをないがしろにすることは決してなく、
どんな小さなことに対してもすべてに等しく真正面から向き合い正しい行為を行ってきたということには
尊敬さえ抱きます。

例えば、ゲリラ活動の中、ゲバラは隊長であるにもかかわらず、負傷者を全力で救出しようと、
歩けない負傷者も決して置いていくことはせず、病院に連れていくまで運ばせたりまた自分で運んだりします。


そして、資本主義国家アメリカ合衆国という存在の大きさ。

このところ、『JFK』という映画を観たりしてアメリカ合衆国政府の行っている事に対しても不信感を募らせていたので、余計に、カストロゲバラアメリカ合衆国への非難に感情移入してしまいました。


今まさに世界で起こっているムスリムアメリカ非難とダブって見えました。


日本では、ゲバラの行った活動について、あまりご存知でない方も多いかもしれませんが、
特に中南米を初め世界ではみな青年のときに、ゲバラが青年時代に書いた『ゲバラ日記』を読むといいます。
それくらい、ゲバラという人物は世界的に英雄とされています。

なぜゲバラが英雄とされているのか、その理由がわかった作品でした。できれば後編も観たいと思います。

ちなみに、この『チェ 28歳の革命』は前編で、後編『チェ 39歳別れの手紙』は1月31日ロードショー予定です。