リフレッシュの時間

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“JFK”

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“JFK”(1991年 アメリオリバー・ストーン監督)を観ました。

いやあ、凄かった。これは凄い映画です。

「事実は小説よりも奇なり。」

題材は、1963年11月のケネディ大統領暗殺事件です。
ケネディ大統領暗殺の真の黒幕をジム・ギャリソン地方検事(ケヴィン・コスナー)が追求していきます。
そこで浮かび上がる真相とは・・・。
この作品、フィクションじゃないのですよ!それなのに、ここまで衝撃を受ける真相・・・!!

ここで、ネタバレしない程度にことの顛末に触れてみましょう。

世間でのケネディ大統領暗殺事件とは・・・
1963年11月22日、ケネディ大統領がテキサス州ダラスで自動車パレードを行っている最中に射殺され即死。
(脳が飛び散った衝撃的な映像はみなさん一度はごらんになったことがあるでしょう?!)
その日中に、オズワルドという人物が暗殺犯として(単独犯で)逮捕された。
オズワルドは無実を訴えたが、逮捕された2日後、ルビーというマフィアに射殺された(テレビで生中継中に)。

この事件を追うとすぐに幾つかの不可解な点にぶつかります。
第一に、ケネディを死に至らしめた複数の射撃が、単独犯によって行われたという点。
ケネディと同時に、市長も弾が当たって重傷で、また流れ弾にあった観衆もいます。
他にも、オズワルドがいた場所からは木が邪魔して射撃できなかった、とか、
自動車パレードのルートが突然変更になった、とか、少し事実を追っただけで不可解な点は多数あるのです。

この映画は多数の関係者に接触を図り、その真相を追って説明しています。

この真犯人が誰であったかは、ここでは口をつぐんでおくとして、
それにしてもこの事件は、真犯人の策略は粗が目立ちすぎているとは思いませんか。
誰もが簡単に「仮にオズワルドが犯人の一人だったと仮定しても、一人でこんな行為をやり遂げるには物理的に不可能だろう」と気づくはずです。
それを、この真犯人は、「オズワルドが犯人。」ルビーに殺させることにより「マフィアつながり。」とし、
後は、マスコミで大衆を扇動させて、ケネディ暗殺というその事実だけに関心を集めアメリカ中を
悲しみの渦に巻き込ませ、この事件に無理やり終止符を打たせた。

大多数の人々に「おかしいな?」と疑問を持たせて、それに対する調査も明確な説明も行わない。
そのことこそがあまりに粗いですよね。

すべてにおいて粗いので、この事件を機に学んだのではないでしょうか。
今後はもっときめ細やかにやろう、と。
ということは・・・。

なんという恐ろしさでしょう・・・!!

私はこの作品を観終わったときに、その恐ろしさを感じてか胸が鼓動していました。

アメリカという国の政治は前から好きじゃなかったけど、ますます嫌いになりました。
戦争によって生き延びる国。
本当に、あの国が世界で最強の国になっている限り、この世界から戦争はなくならないでしょう。

2039年。このケネディ大統領暗殺事件について政府が真相を明らかにすると約束した年ですが、
果たして、政府が明らかにする「真相」とは、真実の「真相」なのでしょうか。
一切信じられません。
その年に私が生きていたら、その明らかされる「真相」とやらをしかとこの目で見ることにします。