リフレッシュの時間

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『エリザベス』

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『エリザベス』(1999年 イギリス)、観ました~。なかなか良かったです★

舞台は、16世紀イングランド。(この時代、スコットランドイングランドは別国です。)
いわゆる伝記ものですが、歴史の勉強になります。

ヘンリー8世が、初めのキャサリンという正妃との間にできた娘メアリー(のちのメアリー1世)と、その後キャサリンと離婚し次に結婚したアン・ブーリンとの娘エリザベス(のちのエリザベス1世)。そして、その離婚騒動の関係から、メアリーはカトリック。一方のエリザベスは、カトリックから見た「異教徒」のイギリス国教会

メアリー1世治世時は、メアリーはことごとくプロテスタントを迫害し、妹にあたるエリザベスにも謀反の濡れ衣を着せ、ロンドン塔に幽閉させていた。

その後、夫であるスペインの王太子との間に子がいなかったメアリーは、ある時からおなかが膨らんできて妊娠したかと思われたが、そのおなかの膨らみは実は病気だったらしく、子も生まれずついには病死してしまう。

そして、エリザベス1世の誕生である。エリザベスは「プロテスタントカトリックもどちらも信仰しているものは同じ」という考え方で、イギリスを統治する。

エリザベスは、生涯独身を貫いたが、王になる前から愛し合っていた「友人」がいて、王になった後はその「友人」との関係も断ち切っていく。その「女性」であるエリザベスが「女性」を捨て「王」になっていく姿を、ケイト・ブランシェットが見事に演じています。

さすがケイト!!凄く良かったです。微妙な心の変化を表現するのはお手の物ですね♪

あんまりストーリーをペラペラ書いたら、まだこの作品をご覧になってない人は面白くないかもしれませんので、このあたりで控えておきますが、エリザベスが、恋人に裏切られたときの感じる「女性」としての感情(悲しみ)、でも王だからそんな気持ちを決して表には出さないんだけど、それでも観ている私達には伝わってくる気持ち・演技が素晴らしかったです。エリザベスに同情した場面もありました……。そりゃ王と言えども「人」ですものね。

その後、政略結婚の求婚がいくつもある中、「私は結婚しません」と拒否し、愛する人に対しても冷たくしていく様子は悲しいものがありましたが、王とは私達と同じ人間ではあるのだけど、誰か一人のための恋人だったり友人だったりではなく、国民のための人=王であるという、つらさというか悲しさのようなものを痛感しました。

王になる前は「私はあなたのエリザベスよ」と言っていたのに、王になって少しすると突然 恋人に「発言に気をつけて!私はあなたのエリザベスではないわ!国民のエリザベスよ。」と言っていたのが悲しかったです。恋人の立場に立って。仕方のないことかもしれないけど、そりゃあ元恋人も苦悩しますよね。

たくさんの犠牲を払って、人生をすべて国に捧げたエリザベス。
結婚もせず「イングランドと結婚した」エリザベスの人間的なところを中心的に描いた作品でした。

エリザベスの右腕になっていたウォルシンガム卿という人が策略家で、エリザベスに黙ってスコットランドの女王を殺害したり司教を閉じ込めたり、イングランドとエリザベスを守るためという名目でウォルシンガム卿の独断で大変な行動してたけど、それって本当なんですか?!
映画を観ながら「これって本当はエリザベス自身が命令しているのに、そうすると血も涙もないずるい人間のように描かれるから、あえてウォルシンガム卿にやらせてエリザベスは知らないというストーリーにしてるのでは?」と思ったけど、真実はどうなんでしょう~?誰かご存知の方いらっしゃったら、教えてくださいーー。

イメージ 2そうそう、エリザベスの侍女“カット”という役で、エミリー・モーティマーが出ていました。写真の女性です。かわいいですよね♪『マッチ・ポイント』にも出ていました☆
上品で好きなタイプです。

うーん、歴史の勉強にもなったし、なかなか良かったです~~。
次は『ゴールデン・エイジ』観るぞーー!!
イメージ 3(この画像は、“ゴールデン・エイジ”のほうのエリザベスだったみたいです。 最初にこの記事をアップしたときに間違えてしまいました。すみません。)