リフレッシュの時間

自分の思いつくままに、好きなことを書いています

徒然草

角川文庫 ビギナーズ・クラシックス シリーズの「徒然草吉田兼好 角川書店=編」を読みました。

日本の古典文学、古文の世界、手に取るにはあまりに敷居が高すぎるような気がしますが、このビギナーズ・クラシックスのシリーズは、非常に平易に書いてくれていて、読みやすい。
まさに古典入門のためのシリーズです。

まず、現代語訳が書かれていて、そのあとに原文があり、その後解説が書かれています。

徒然草については、兼好法師が、世間の噂話やら酔っ払いの話やらを交えながら、自分の考えや精神を説いている、という内容です。
兼好法師の考えには、時代違えど、共感するものばかりだった。勉強になるものも多い。

面白い「段」は、いくつもあったが、挙げてみると、
第十二段 友あれど心の友はなし
第五十六段 会話のマナー
第七十四段 利に群がる蟻人間
第七十五段 孤独の哲学
第百七十一段 自己本位を貫け
(※この自己本位とは、自己中心という意味ではなく、自分の足場を固めて行動するという意味)


以下は、勉強になるもの
第五十九段 求道者の覚悟
第百五十五段 無常迅速ということ
第百八十八段 人生は一点突破


高校時代に読んだことのあるものも多かった。思い起こせば、大学受験の時に、たくさんの古文の試験問題で、実は徒然草から出題されていたということを今になって実感した。あのときは、内容を味わう余裕もなく、ただただ問題を読み解くことばかりに集中していたけれど。
ということは、大学の受験勉強も、単なる受験のためだけの勉強で、社会にはあまり意味のない勉強だと言う人もいるけど、意味がないことはない、むしろあの時期に叩き込まれたことは身をもって(?)覚えていて、今でもなんとなく古文が読めるのは、受験勉強のお陰だ。


徒然草、面白かったので、また、ときどき読み直そうと思います。