リフレッシュの時間

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『あなたに降る夢』

TV録画で見た映画。ニコラス・ケイジ出演作品なのに、タイトルも知らない映画でしたが、意外にも内容はよかったです。「ニューヨークで本当にあった話」と前置きがされて話が始まるのですが、本当に、「本当にあった話」なの??という内容です。これが本当なら、世の中には奇跡のようなことも起きるのですね・・・。
 
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原題:IT COULD HAPPEN TO YOU  製作年度:1994年 製作国:アメリカ 上映時間:101分
監督:アンドリュー・バーグマン 脚本:ジェーン・アンダーソン
出演:ニコラス・ケイジブリジット・フォンダ、ロージー・ペレス、ウェンデル・ピアース、
    アイザック・ヘイズシーモア・カッセルスタンリー・トゥッチ、レッド・バトンズ
 
【あらすじ】  ネタばれなし
ニューヨーク・クイーンズに住む警官のチャーリーニコラス・ケイジは、心優しい善良な性格の人物。妻のミリエル(ロージー・ペレス)の尻に敷かれているが、街を守る警官の仕事に愛着を感じ、平和に仕事をしていた。
一方、同じクイーンズに住むウェイトレスのイボンヌブリジット・フォンダは、女優志望だったが、別居する俳優の夫エディスタンリー・トゥッチにクレジットカードを無断で使われて借金を作られ、破産宣告を受けたところだった。
 
ある日、「稼ぎが少ない」とミリエルは、チャーリーに宝くじを買うように命令する。チャーリーは妻の言いつけに従って宝くじを買うのだが、その日たまたまコーヒー代を支払おうとしたのにチップが足りなくて、ウェイトレスのイボンヌに「明日チップを支払うか、もしくは、宝くじが当たったらその賞金の半分をあげるよ」と約束する。
 
そして翌日、チャーリーの引いた宝くじがなんと当選。生真面目なチャーリーは、妻にイボンヌとの約束を打ち明け、妻ミリエルは「他人に当選金をあげるな!」と怒り狂うが、チャーリーは「約束は約束だ」と、イボンヌのところに行き、宝くじの当選金400万ドルの半分をあげると告げる。破産宣告を受けていたイボンヌは「受け取れない」と言いながらも大喜び。
 
こうして、チャーリー、ミリエル、イボンヌの元には大金が舞い込んだのだった。
お金が手に入ると、ミリエルはその投資・運用で頭が一杯になり、人助けで人々にお金を恵むチャーリーを許せなくなってくる。イボンヌもチャーリーと同様に心優しい性格で、ウェイトレスとして働いていた店を買い取り、そこでホームレスの人にスープなどの食事を恵んでいた。
 
そのうち、ミリエルはチャーリーに離婚を求め、そもそも宝くじの当選金はすべて自分の物だとチャーリーとイボンヌに対して訴訟を起こす。ミリエルには言葉巧みな弁護士がつき、この裁判の判決はミリエルの勝訴に終わる。その結果、善良なチャーリーとイボンヌは一文無しになってしまうのだった・・・。
 


【感想】
こんなことが本当にあるのですね。恐ろしい。アメリカの陪審制の裁判って、陪審員たちの心証のみで決まるので、こういう判決を見るとどうかと思いますね。明らかにチャーリーが購入した宝くじで、チャーリーが当てた当選金なのに、その全額が、ケチで厚かましいミリエルのものになるなんて・・・。判決は、事実云々より弁護士の手腕だけに委ねられるということですね。恐ろしい国だ、アメリカは。
 
それから、お金を手にするときにその人の本性が出るというけど、これも本当にその通りだなぁ。
それまでミリエルとチャーリーは普通の夫婦だったのに、大金が舞い込むやミリエルは頭が「カネ、カネ、カネ」になってしまい、チャーリーの良さなど全くわからなくなってしまうのですからね。一方のチャーリーは、そのお金で友達に野球のチケットをプレゼントしたり近所の少年たちを球場へ招待したりして、その喜ぶ姿を見て自分も喜んでいました。
 
上のあらすじは途中までしか書いていないけど、この続きが奇跡的です。この展開を見て「そんなこと、本当にあるのか?」という感想を抱いてしまったけど、「実際にあったこと」というのだからそうなんでしょうね。そう考えると、人間というのも捨てたもんじゃないなぁと思う。お金よりも物よりも何よりも、人の『思い』というものが最も尊いものなのだなぁと感じます。ということで、この映画は意外にも心温まるいいお話でした。