原題:CLOSING THE RING 製作年度:2007年 製作国:イギリス・カナダ・アメリカ 上映時間:118分
監督:リチャード・アッテンボロー 脚本:ピーター・ウッドウォード
出演:シャーリー・マクレーン、クリストファー・プラマー、ミーシャ・バートン、スティーヴン・アメル、グレゴリー・スミス、デヴィッド・アルペイ
【あらすじ】 ネタばれなし
1991年、アメリカ。エセル・アン(シャーリー・マクレーン)の夫のお葬式が営まれている。
娘のマリー(ネーヴ・キャンベル)は最愛の父の死に涙を流すが、エセル・アンは悲しみ一つ見せず飄々としている。
マリーは母のそっけなさに不満を抱くが、母は「あの人は、私が苦しい時に支えてくれた、いい人だった。」としか言わず、愛情があった素振りも見せない。
エセルの昔からの友人のジャック(クリストファー・プラマー)はただただ彼女の様子を見守っている。
一方、遠く離れたアイルランドの地で、ある丘を掘り起こして物を探している男がいた。町からの嫌われ者のその男を、まだ高校生ほどの青年ジミー(マーティン・マッキャン)が、好奇心から、その手伝いを始める。
エセルは遠い昔の過去へ思いを馳せる。それは今から50年も前のこと。
彼女が愛した青年テディのことだった・・・。
【感想】
話の最後まで、テディのその後がどうなったかが推測できないような作りになっていました。
エセルのテディへの愛情は、50年経った今でも変わらないことはよくわかったのですが、一方で、あまりに夫に対して冷たすぎて、娘マリーが怒ったり嘆いたりするのも無理はなく、むしろ娘の方に同情してしまいました。
あんなお母さん、嫌やなぁ。一緒に暮らしてるのに、いつも心はどこか遠い誰かの元にある・・・ってねぇ。
そのためか、なんか、それほどエセルに感情移入できなかったのが残念なところです。
戦争が二人を引き裂いた事実は悲しいけど、50年間もその思いは衰えることがないまま・・・というのは、なにか納得がいきませんでした。彼の姿が消えず「思い出」にならないのは、それを知る友達が身近にいるからでしょうか。昔にはそんな素敵な人もいたのよ、と娘にも語るような「いい思い出」にはならないもんなんでしょうか。
エセル自身「私は21歳で死んだの」と言っていたので、それ以来、心が空っぽになったままの状態で50年が過ぎてしまったということなんでしょうね、おかげでそれ以来一度も涙を流したことがないとのことでしたし。
ジャックはそんな彼女を50年間もそばで見守ってきたんですね・・・。彼のほうを同情してしまいます。
なんかなぁ~、お涙ちょうだいってわけの映画でもないしなぁ・・・。
シャーリー・マクレーンとその若きエセルを演じるミーシャ・バートンを見れたからよしということにしておこうかな。
他にもたくさん疑問点などを挙げてしまいそうなので、感想はここまでにしておきます。