リフレッシュの時間

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“ブラザーズ・グリム”

マット・デイモンヒース・レジャーの共演」に騙されてしまいました。残念なファンタジーです。

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原題:THE BROTHERS GRIMM 製作年度:2005年 製作国:アメリカ 上映時間:117分
監督:テリー・ギリアム
出演:マット・デイモンヒース・レジャーモニカ・ベルッチ、レナ・へディ、
    ジョナサン・プライスピーター・ストーメア

マット・デイモンヒース・レジャーの共演ということで興味が湧き、観てみたのですが・・・。

タイトルが「グリム兄弟」なので伝記的な作品なのかなと思っていたら全くの想定外。
完全なるファンタジーでした。

話はいたって単純です。


極貧の家庭に生まれたグリム兄弟。
彼らは子どものころ、兄弟の長兄だったウィル(マット・デイモン)はしっかり者。
その弟のジェイコブ(ヒース・レジャー)は、夢見がちで心やさしい子どもだった。

まだ赤ちゃんの妹が病気で生死をさまよい、医者にかかるお金を作るため牛を売ることを頼まれたジェイコブは、
帰ってくるなり両手にたくさんの豆を抱えていた。ウィルが、「妹を助けるためのお金は?!」と訊くと、
「“魔法の豆”と交換してもらった。これで病気が治るよ。」と無邪気にうれしそうに答えるジェイコブ。

ウィルは「“魔法の豆”じゃ妹は救えないんだよ!」と殴りかかった・・・。


それから数年が流れ、彼らは大人になった。
フランス統治下のドイツで、彼らは生きていくため各地方で信じられている魔女や魔物を退治するという職業を身につけ、「あのグリム兄弟」と世間で名を馳せるほどにまでなっていた。その傍ら、
ジェイコブは、数々の村人の魔女や魔物に関するエピソードをジェイコブが書き留めていて物語にしていた。

あるとき、あるドイツの村で、次々と子どもが森で消えてしまう事件が発生した。
その子どもらは、赤い頭巾をかぶった子どもであったり、ヘンゼルとグレーテルという名の兄妹であったりした。
この奇妙な事件を聞きつけたその地を治めるフランス人の将軍が、グリム兄弟を捕え、
「お前らと同じような手法で村人をだましている者がいる。捕らえよ。さもなくばお前らの命はない。」と命令する。

グリム兄弟は、その地を訪れ、その不可解な事件が多発している森を探索するが、
そこは、グリム兄弟も理解しがたく手に負えない、真の魔力に満ちた森であった・・・。



ところどころ、グリム童話のエピソードをかじって登場させている点が特徴的ですが、
「世界で一番美しいのはだあれ?」と語りかけている魔女役にモニカ・ベルッチは適役だったと思います。

なんにせよ、脚本がまずすぎるでしょう、これは。
マット・デイモンヒース・レジャーといういい俳優が台無しですよね。

そもそも主人公のグリム兄弟についても完全なる嘘八百しか描かれておらず、非常に残念でした。
グリム兄弟が人を騙してお金を稼いでいたなんて、真実だったとしてもあまり気分良くないのに、
それが嘘でたらめなんだからどうしようもないです。

監督のテリー・ギリアムは、以前観た『ロスト・イン・ラ・マンチャ』(ジョニー・デップ主演)で監督をしていましたが、その時はこんな変な作品を制作する監督だとは思いませんでした。
本当はどんな作品が作りたい監督なんだろう・・・。

この映画でほんの少し描かれているフランスに支配されているドイツという状況が、制作者側の何か伝えたかったことのキーとなっていると思うのですが、それが何かまでは全く描かれずに終了しています。


ということで、残念な作品でした。