リフレッシュの時間

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“決定版 2039年の真実”

人からお薦めしていただいた“決定版 2039年の真実”、読みました。
この書籍はSFではありません。ドキュメンタリーです。

イメージ 1決定版 2039年の真実
落合信彦
出版社:集英社
発売日:1999年5月

画像を見ればわかるとおり、1963年11月22日のケネディ暗殺について、
著者が、多くの文献また関連人物などから調査を進めてまとめたドキュメンタリーです。

「事実は小説よりも奇なり」とはこのことです。
夢中になって、読み始めてからあっという間に読むことができました。

映画“JFK”に関連している内容ですが、“JFK”よりももっと核心に踏み込んだ内容になっています。

2039年とは、アメリカ政府が、ケネディ暗殺にまつわる文献などを公開すると約束している年です。
ただ、真相に触れた文献、証拠ついては公開されないと言われています。

この書籍は、非常に面白かったので長々と感想を書きたいところですが、
特に印象に残ったことを、簡単に以下3つのポイントでまとめます。

1.改革は、(クーデターでもない限り、)急進的に行ってはならない。

 ケネディの政治は、正義感あふれる素晴らしいものであるのは間違いない(と個人的には思う)が、
 あまりにその改革を大統領権限で急進的に行ってしまい、多くの敵を生んでしまった。

 ケネディを忌み嫌った敵たち=軍産複合体(CIA含む)、マフィア、ニクソン・・・etc.

2.標的が同じであれば簡単に手を組む、「正義」の代表CIAと「悪」の代表マフィア

3.結局のところ、大多数の民衆、CIAの諜報員、マフィアの下っ端は、
 トップの操る「駒」に過ぎない。


上記項目が、特に印象に残った事柄ですが、書いてて、少しむなしくなりました・・・。
この本を読めば詳細はわかります。

アメリカほどに軍部が力を持つと、結局民主主義なのか軍国主義なのかわからなくなりますね。
極端に言うと、民主主義というお面をかぶった軍国主義というところでしょうか。

まあ、現在はどうだかわかりませんけど・・・、初の黒人大統領も誕生したことですし。

ばかでのんきな、平和な日本に生まれて良かったですわ・・・。

しかし、確かに言えるのは、
J・F・ケネディという人物が描いていた理念は、崇高で素晴らしいものだったということです。

このスピーチにその崇高な理念が表れているので、記載させていただきます。
(1963年6月10日、ワシントンDCのアメリカン大学での「平和のための戦略」スピーチから)
「どのような平和を私は言っているのか?どのような平和を我々は探求しているのか?それはアメリカの武力によって押し付けられるパックス・アメリカーナではない。そして墓場の平和でもなければ、奴隷の安全性でもない。私が言っているのは本物の平和である。それは人生が生きるに値すると思わせる平和であり、すべての人々や国々を発展させ、夢を抱かせ、子供たちのためにより良き生活を打ち立てさせ得る平和である。
 それはアメリカ人だけのための平和ではなく全人類のための平和であり、我々の時代だけの平和ではなくすべての時代の平和である。<中略>
 今日、何千億ドルという金が軍事費に使われ、それによって平和が維持されている。しかし、核兵器の無駄な蓄積、破壊するだけで何ものも創造しない核兵器の蓄積だけが平和を保障する唯一の、しかも最も効果的な方法なのだろうか。決してそうではないはずだ……」